子供のころに植木鉢やプランターで花や野菜を育てたことはあるでしょうか? 序盤はすくすくと育ったのに、そのうちに枯らしてしまった、という経験を誰しももっているのではないでしょうか。土の容量が小さい植木鉢やプランターは、保持できる栄養も小さく乾燥の影響も大きく受けます。プランターで上手に植物を育てるには小まめな水やりと栄養の補給が必要です。しかしこれは、かけた手間が如実に表れる環境とも考えられます。水、光、栄養……の条件が限定されるプランターで植物を育ててみると、植物の成長に必要なものを感覚的に知ることができます。そしてプランターなら、庭を持たない人でも手軽に野菜作りに挑戦できます。収穫をゴールに据えて野菜を育てて、身近なようでまったく知らなかった土の力を感じとってみましょう。
現在、急速に在来植物が減っています。その理由はさまざまですが、その要因のひとつがハナバチを中心とする花粉媒介者の減少だと考えられています。地球上で昆虫とともに進化してきた虫媒花(花粉を虫に運んでもらう花)は、虫が消えると花粉を運んでもらえず、タネをつくることができなくなります。 植物がつけるタネは、鳥や哺乳類などの大事な食糧でもあります。在来植物とハナバチを守ることは、そのほかの多くの生き物の暮らしを守る活動でもあります。郷土に根付いてきた在来植物の花を私たちは「ここはな」と名付けました。ここはなとハナバチを守る花壇をつくって、地域の生物多様性を保ってみませんか。
野生動物たちは人間たちの環境の改変に振り回され、その生息数を減らしたり、絶滅の憂き目にあったりしてきました。ところが、近年の森林の放置にうまく適用してその生息数を劇的に回復してきている動物たちもいます。その代表がシカとイノシシです。 その生息数の増加に伴い、農林業被害なども問題視されるようになり、森林生態系への被害も報告されています。「害獣」などと呼ばれ、悪者扱いされがちなシカやイノシシですが、狩猟という観点から見ると、おいしいお肉を提供してくれる「ありがたい獲物」になります。 今回紹介するのはわな猟についてです。以前は日本で狩猟というと銃猟が一般的でしたが、近年はわな猟の人口も増えてきています。獲物の増加を背景に、狩猟を職業にする人も出始めていますが、僕が実践しているのはあくまでも生活の一部としての狩猟です。家族や友人たちと分け合って食べる肉を1年分確保するために、1シーズン10頭程度の獲物を捕る暮らしを25年ほど続けています。
“母なる地球、木々、そして自然にあるなにもかもが、あなたのやることの証人である。”