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ベアフットランニング!裸足で外を走ってみよう!

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加藤久人

裸足ランナー
地面から足裏への刺激、自然と身体の一体感、そしてシューズより速く走れる開放感を感じよう!

公園の芝生の上、砂浜、河原など…自然を感じる場所で、裸足になったことはありますか?あるという人も、最後に裸足で大地に触れたのはいつでしょうか。もしかしたら、子どもの頃という人も?シューズを履くことが当たり前の世の中で、裸足で外を歩く、また走ってみることは少しだけ勇気がいるかもしれません。ですが勇気をだして乗り越えたあとには、ベアフットランニングの醍醐味が待っています。

このHowtoでは、ベアフットランニングによって起きる身体の変化、足裏でしか感じられない自然、おどろくべき速さなど、「なぜ、裸足で走るのか」を体験とともに紹介します。また、ベアフットランニングの注意するべき点や事前準備も合わせて覚えていきましょう。一度覚えてしまえば、いつでも気軽にベアフットランニングでしか体験できない開放感を味わえます。

READY
準備するもの
  • タオルやウェットシート

  • リュック(履き物が入るサイズ)

  • 救急セット(バンドエイドや消毒液、毛抜きなど)

  • シューズやサンダルなどの履物

  • 飲み物や軽食

  • 地図など(場所による)

STEP 1

ベアフットランニングの「メリット」を知ろう

私が考えるベアフットランニングのメリットは、大きく2つです。
①走ることに対する考え方が変わる(走ることが楽しいと感じられるようになる)
“走ることは辛いこと” と、思っている人も少なくないと思います。その原因のひとつとして、走ることは「単調な作業の繰り返し」であり、「走ることの面白さが分からない」と感じているからではないでしょうか。ベアフットランニングを体験すると、そのイメージが一変します。まず、常に足裏からの情報が入り続けてくるので、1歩1歩がとても刺激的なものになります。「走る=感じる」であり、「走る=気持ちいい」に変化します。そしてその感覚が「走るって楽しいかも!」につながります。
②身体の使い方が変わる
「裸足で走る」ことでより感覚が研ぎ澄まされ、身体も余分な動きを削ぎ、本来の正しい使い方をしようとすると考えられています。実際、姿勢や走り方が悪いとすぐに足にマメが出来てしまったり、シューズを履いている時より身体に変化が分かりやすく現れるため、自然とフォームが改善されていきます。そのため、ベアフットランニングは、足本来の機能を取り戻すともよく言われます。私は“裸足では速く走れないのでは”と最初は考えていました。しかし実際は、ベアフットランニングを初めて1年でシューズを履いて走っていた頃の記録を越えることができました。これも、身体の使い方が変わった成果です。また、全国のベアフットランナーにはフルマラソンでサブ3(フルマラソンを3時間以内で走りきること)を達成している方がたくさんいます。(現在の裸足フルマラソン日本記録は、2:39:30です)
以上2つの大きなメリットに加えて、
・土踏まずの形成、バランス感覚、運動能力の向上
・外反母趾の改善
・アーシングができる
・ランナー特有の膝の痛み等の解消(私は裸足ランを始めてから、ケガとは無縁になりました)などがあると言われています。特に、土踏まずの形成、バランス感覚・運動能力の向上は、子どもの身体作りにもとても大切です。実際に、教育の現場でも取り入れられています。

STEP 2

裸足になれそうな場所を探そう

  • 芝生のある公園 
  • 森・林の遊歩道
  • 砂浜
  • 河原

まず、ベアフットランニングは「場所探し」からスタートします。なぜならこの体験の最初の関門は、外で裸足になるときの「ちょっとした恥ずかしさ」を乗り越えることだからです。「この場所なら裸足になれそう!」と思える所であれば、ある意味どこでもOKです。少し難易度をあげるなら、森や林の中、階段や坂などがあるコースは、より刺激的に楽しめます。また、神社もベアフットスポットの1つです。近隣の地元の人が来るような小さな神社が良いでしょう。神社の敷地内は木々が茂っていて、キメのこまかい土や苔が生えていたりするので足に優しく、拝殿から少しハズれた場所なら人も少なく、独特のリラックスできる雰囲気がオススメです。

POINT

ベアフットラン経験者は、公園のコースなどはもちろんのこと、公道を走ることもあります。しかし、何回か警察の方に職務質問を受けています(笑)とくに夜に走っているときの職務質問は、ベアフットランナーあるあるです。なので公道や、夜の裸足は初心者の方にはあまりオススメできません。

STEP 3

ベアフットランニングの持ち物を準備しよう

場所が決まったら、ベアフットランニングに必要なものを準備します。
・タオルやウェットシート
→終わった後に足を拭くためのものです。
・リュック(履き物まで入るサイズ)
→なるべく小型で、軽量なモノ。腰や胸にストラップがあればさらに良いです。
・救急セット(バンドエイドや消毒液、毛抜きなど)
→切り傷に対応できるものがメインになります。
・シューズやサンダルなどの履物
→疲労した後なので、なるべくゆったりしたものが良いです。
・飲み物や軽食
→消費はいつもよりするので、少し多めに持つことを心がけてください。
・地図など(場所による)
→場所によっては携帯の電波が入りにくい場所もありますので、気を付けてください。

STEP 4

足の準備体操をしよう

公園など、自分の決めた場所に到着したら最初は、準備体操です。普通の準備運動をした後、ベアフットランニングのための「足の準備体操」をします。なぜ、普通の体操だけではないかというと、裸足で歩く、また走ることは、想像以上に足への負荷がかかるからです。以下の順番でやってみましょう。

①地べたやいすなどに足を伸ばして座ります
②片方の足をもう片方の膝の上にのせます
③手の指で、足の指と握手をします
④③の状態のまま、足首を回す 
⑤足指を1本ずつ回す
⑥足裏をたたく(手を軽く握ってこぶしにして)
⑦ふくらはぎをたたく(手を軽く握ってこぶしにして)

②~⑤を両方の足に行います。
※裸足で歩くとふくらはぎをいつもよりも使うので、ふくらはぎもマッサージしておきます。

STEP 5

裸足で歩いてみよう!

準備体操を終え、裸足でいざ歩いてみると、なんでもないアスファルトでさえも「痛い!」と声を上げることもあるでしょう。痛みを和らげるコツは、以下の2つです。
・姿勢はなるべくまっすぐにする
・地面を気にしすぎないこと
地面を気にし過ぎると腰が引けて、肩にも力が入り、余計に痛みを感じやすくなります。しかし、最大のコツは、足裏の痛みも受け止めながら、裸足で歩くことをどう楽しむかが大切です。
なぜなら、実はこの痛みこそが裸足で歩くことの醍醐味なのです。まず、痛みの1番の原因は ”足裏が慣れていないこと” です。最初は誰でも痛みに意識がいきますが、シューズを履いていたら絶対に味わえない独特の解放感や、感覚の方に意識が向いていきます。砂浜に行くと素足で砂や波の感触を感じたくなるのと似ているかもしれません。少しずつ慣れていくと、自然の情報を足裏からはじまり全身で感じることに、夢中になっていくでしょう。

POINT

森や林の中では、小さな枯れ枝や小石、隠れている木の根などに気をつけましょう。また、安全そうにみえる遊歩道や舗装してある階段等でも、釘や木のささくれに注意してください。また、「ガラスを踏んだら危ない…」という声を聞くこともあります。森や舗装された道路などさまざまな場所を、裸足で歩いてきましたが、ガラスを踏んだことは1度だけでした。確かに可能性は0ではありませんが、踏む可能性はほとんどないとも言えます。もし足裏に違和感を感じたときは救急セットで応急処置をしましょう。

STEP 6

足裏から自然との一体感を感じよう

  • 思わず座り込んでしまう心地よさ
  • 寝ころがって自然を感じる
  • 足下に意識が行くから発見がある
  • 見晴らしが良いところでは裸足と写真

裸足で歩くことに慣れてきたら、もっと足裏に神経を集中させてみましょう。土・落ち葉・芝生・水たまり・砂利・アスファルト…その1歩1歩が靴を履いて歩く時も刺激的なはずです。“地面がひんやりしている”“ここの地面が柔らかい”など、歩くたびに小さな発見に出会います。自然に囲まれたら、自分の立つ大地を感じながら、周りのにおいや音などにも耳を澄ませてみてください。普段はあまり感じられない自然との一体感に浸ることができます。裸足になったことで、一層研ぎ澄まされた感覚を言葉にしてみることもよいでしょう。

POINT

裸足で歩いたあとは、どこか身体が温かく感じ、その日の夜はいつもよりぐっすり眠れるかもしれません。これは、裸足で歩いた後に起こる反応の1つであると言えます。持続することで起こる変化だけでなく、即効性のある変化も裸足の魅力の1つです。

STEP 7

ついにベアフットランニング!軽く走って速さを感じてみよう

さぁ、いよいよベアフットランニングをしましょう。まずはゆっくりとジョギングペースで走ってみます。姿勢はなるべくまっすぐに、足元を気にしすぎないようにすることが大切です。慣れてきたら、徐々にペースを速くしていきます。ランニングのときは、小石などがあまりない土の地面や、ツルっとしたアスファルトならば、さらにストレスなく走れます。シューズを履いているときとは違ったワクワク感や達成感、また身体の使い方の変化を感じましょう。

“裸足で足を鍛えて、シューズで良い記録を出そう” 私がベアフットランニングを始めたキッカケはこんな下心からでした。裸足を全く信用しておらず、足裏がただ痛いだけと思っていました。けれどもベアフットランニングを続ければ続けるほど、STEP1に挙げたメリットを感じ、“裸足の速さ”に魅了されました。ベアフットランニングをはじめてから9ヶ月後には、ハーフマラソンを裸足で走り、それ以降の大会は全て裸足で参加しています。気が付けばシューズで走っていた頃のベストタイムも越えていました。ベアフットランニングには、まだまだ速く走れる可能性があります。

POINT

STEP4で解説したように、シューズを履いていない分、足への負荷は当然大きくなります。普通に走れるようになった時であっても、いきなり距離を延ばすのはおススメしません。少しずつ慎重すぎるくらいのレベルアップを意識しましょう。また、ロード(アスファルト/一般道)は、少しハードルが高めです。私は、半年ほど公園で練習をしてようやくアスファルトに立ちました。しかし、最初はわずか200mで挫折した経験があります。まずは気持ちよく走りやすい場所で走ることをおすすめします。

STEP 8

『やった!レポ』に投稿しよう

このHow toを参考に、外で裸足になり、ベアフットランニングに挑戦してみよう!走ってみたあとには、記念に写真をとって『やった!レポ』に投稿してください。足の裏でかんじた感覚や、工夫したこと、驚いたことなどをコメントに記入してください。

MATOME
まとめ

みなさんは実際に体感してみて、いかがだったでしょうか?人間はどれだけ頭で理解していても、自分が体験しない限り、本当に附に落ちることはありません。ベアフットランニングにはそんな要素がたくさん詰まっています。

【ヌゲバワカル】
これは私が参加している裸足ランニングクラブ愛知の合言葉です。ベアフットランナーとして、裸足を知れば知るほど、この言葉に「あぁなるほど…」となっていきます。一度、裸足で歩いてみると、足裏から伝わってくる情報がとても多いこと、足裏に痛みはあるが、その痛みさえも次第に慣れてくると心地良さにも変わること、そして何より足がむき出しの開放感が、本当に気持ちが良いということを!私も「裸足で足を強くしてシューズで良い記録を出す」という当初の目的が、その気持ちよさを知ってしまい、「二度とシューズには戻れない」に変化しました。ベアフットランニングを経験する人がよく発する“何か楽しい”は、我々が普段から探している「やってみないとわからない」という楽しさの1つなのかもしれません。

GROW CHART
成長スコアチャート
野性4
3知性
4感性
アクティビティ
感じる
環境
川 ・ 森 ・ 街 ・ 海 ・ 公園
季節
春 ・ 夏 ・ 秋
所要時間
30分~60分
対象年齢
小学校低学年以上
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