HOW TO

How To一覧
テーマ:つくる
  • 宮原 悠

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    人間が生きる上で欠かせない食事。私たちは毎日、何かしらの食事を取っています。野菜、魚、肉etc……。これらは元をたどればすべて生き物です。人間の豊かな食生活はこうした生き物とそれらを育む自然に支えられています。もちろん、このことは誰もが知識として知ってはいるでしょう。しかし、毎日の食事のたびに生き物や命に感謝して食事をする、という人は少ないのではないでしょうか。美味しかった、いまひとつだった、といった感想を抱くことはあっても、口にした食材が元はどういう形のどういう生き物だったのか、自分の口に入るまでにどんなプロセスを経たのかを想像することはあまりありません。それは私たち現代人が「食べる」という行為において、重要な手順を代行してもらっているからかもしれません。自分の手で生き物を食物へ加工すると、食や自然を見る目がきっと変わるはずです。※記事内にはニワトリを絞めて解体する写真や表現が出てきます。

  • 安田守

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    ヨーロッパでは古くから筆記用インクとして没食子(もっしょくし)インクというものが使われてきました。このインクは皮でできた羊皮紙にもしっかりと書くことができ、中世から最近まで利用されてきました。没食子とは中近東で得られる虫こぶの一種。人類は長く虫こぶで字を書いてきたわけです。日本に没食子はないのですが、同じようにインク作りに適したヌルデミミフシという虫こぶがあります。化学的につくられたインクの書き心地いいボールペンが手軽に使える現代だからこそ、ここはあえて虫こぶインクで字を書いてみてはいかがでしょうか。

  • 藤原祥弘

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    コロナの蔓延をきっかけにキャンプブームが訪れ、去っていきました。中古用品店を覗くとアウトドア用品が山と積まれています。残念なことに、キャンプもまた大量生産・大量消費の流れに取り込まれてしまったようです。「キャンプは人との接触を避けられるレジャーだったからコロナ禍で流行した。接触が解禁されれば、ブームも去る」。そう言ってしまうのは簡単ですが、他者との接触を避けられる遊びはほかにもありました。きっと、過密の回避以外にもたくさんあるレジャーのなかからキャンプが選ばれた理由があったはずです。多くの人がキャンプのなかに「素敵なもの」の気配を感じたものの、それに気づけないまま通りすぎていったのではないでしょうか。その素敵なものの正体とは何か。簡素なキャンプのなかに、そのヒントが隠されています。

  • マッチやライターが登場する以前に使われていた発火法のひとつが火花法。火打石と火打金を打ち合わせて火花を飛ばし、その火花から火種をつくって火をおこします。ヨーロッパでは1万年ほど前から行われており、日本でも江戸時代にはよく行われる発火法でした。火花法は今では馴染みが薄くなりましたが、実は身近な素材で再現可能です。河原で拾った石と生活の中から出る廃材で火をおこしてみましょう。

  • 仕事の合間にちょっと休憩……。そんな場面で日本人がいちばん飲んでいる飲料はおそらくお茶でしょう。現代では静岡や福岡、鹿児島といった有名産地でつくられたお茶を飲むのが一般的ですが、数十年前まで、お茶は庭先のチャノキから若葉を摘んで自宅でつくるものでした。今でも、郊外や田園地帯の生垣にはそのころの名残のチャノキが使われています。そんな木から若葉を摘んで緑茶と紅茶をつくってみましょう。

  • 宮原 悠

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    自分の生活に欠かせない嗜好品を問われたとき、多くの人がコーヒーをあげるでしょう。コーヒーはコーヒーノキの種子を焙煎して砕いた粉から、成分を抽出した飲料ですが、このコーヒーの種子は、生のままでは私たちの知るコーヒーの香りや味は一切ありません。しかし、「焙煎」という処理を加えると、生豆にはない豊かな味や香りが引き出され、美味しい飲料に変化します。焙煎という調理方法は食材にどんな変化を与えるのでしょうか。コーヒーの焙煎と聞くと、大きな焙煎機を使ってプロが厳密な温度管理のもとに行うものが思い浮かびますが、焙煎自体は家庭にある機材にいくつかの道具を買い足すだけで楽しめます。キャンプやピクニックに出かけたときに、そこでコーヒーを焙煎してみませんか?

  • 奥田祐也

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    この10年ほどで、街でも野外でも人気を集めるようになったサウナ。温泉などの温浴施設には以前から付属しており、一部の人に愛されてきましたが、このブームでサウナの気持ちよさが一般にも広まった感があります。日本ではサウナは温泉や浴場に付属する北欧からやってきた施設、といったイメージが強いですが、日本の風呂の歴史を遡ると、実は湯に浸かる風呂よりもサウナのような蒸し風呂のほうが先行しています。蒸気を浴びる蒸気浴は日本をはじめ世界中で楽しまれてきました。その原型をもっとも簡素なシステムで再現するのがテントと焚き火を使ったサウナ。持ち運びできるテントと焚き火を組み合わせれば、深い自然のなかでサウナを楽しむことができます。

  • 人は古い時代から、飲み物に香りを付けて楽しんできました。「植物から香りを抽出する」というと、特殊な装置を思い浮かべるかもしれませんが、素材によっては、植物から香りを取り出すのはそれほど難しくありません。ここで紹介するのは植物から取った香りを楽しむ自家製ノンアルコール・ジン。お酒が苦手な方や妊婦さん、車を運転するお父さんやさらにはお子さんまで楽しめます。バーで飲むようなジントニックをつくってキャンプなどで仲間たちと一緒に楽しんでみましょう。

  • 人の暮らしに欠かせない要素を「衣・食・住」と表現することがあります。この3つの要素の筆頭に掲げられるように、私たちが生活を営み、命をつなぐうえで衣類はたいへん重要です。しかし、生活の根幹を支える衣類を自分で作ったことがある人は、少ないのではないでしょうか、ましてや布の素材となる綿花から育てた人はごくわずかでしょう。私たちは1枚のシャツを織るのにどれほどの広さの畑や手間が必要か知らないまま、日々衣服を身につけています。日本には、この島の風土に合った「和綿」というコットンがあります。日本人の生活を支えてきた和綿を育てて、衣類とは何か、ファッションとは何かを考えてみませんか?

  • 棒とそこに張り渡した弦、弦の震えを共鳴させる筒の3つで構成される一弦琴はもっともシンプルな弦楽器です。単純な構造なのに(単純だからこそ?)、弦を押さえる位置を変えれば、無段階に音を変化させることができます。あらゆる弦楽器の原初にある一弦琴を作って、音楽の不思議に触れてみませんか。

  • 宮原 悠

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    一年も終わりに近づくと、クリスマスに向けて街中は色とりどりの装飾で飾られます。家庭でも楽しめるクリスマスの装飾といえばクリスマスツリーとクリスマスリースでしょうか。なかでもクリスマスリースの歴史は古く、五穀豊穣や子孫繁栄、新年への祈願の想いが込めて家庭の戸口に飾られたと言われます。つまりこれはしめ縄の西洋版。思い思いの願掛けをして、自分だけのクリスマスリースを作ってみましょう。

  • みなさんはハンモックにどんなイメージを持っているでしょうか。自宅でくつろぐときのスペースでしょうか。それともちょっとワクワクする遊具的な寝床でしょうか。なかには熱帯の家々で実用的な寝床として使われている様子を思い浮かべる人もいるかもしれません。どのイメージもハンモックの特徴を捉えていますが、私はこれらに加えて、「旅の道具」としての一面もみなさんに知ってほしいと思っています。ハンモックはくつろげて、寝るだけでワクワクして、涼しく眠れて、そして旅にも持ち出せる道具でもあるのです。寝床をつくるうえで必要なのは、2本の立ち木だけ。ちょうどいい木があれば、ハンモックは自宅の庭も、奥山も、斜面も、湿地の上も快適な寝床に変えてくれます。

  • 日本で紙がつくられるようになったのはおよそ1500年前。その製法は日本で独自に編み出されたとも大陸から伝来したともいわれていますが、どちらにせよ日本人は野山の植物から繊維を取り、それを紙に漉いてきました。現代の製紙業では木材を化学的に処理して繊維を取り出して紙にしますが、昔ながらの紙漉きでは植物から強靭な部位を取り出して重ね合わせて紙にします。プロの漉く和紙のように均一にはなりませんが、まったくの初挑戦でも文字を書ける強さのある紙を漉くのは難しいことではありません。

  • 標高750mの山里で暮らしています。大都市から日当たりのいい田舎に移り住んで知ったのは、太陽光を上手に活用すれば、田舎では生活に必要なエネルギーのほとんどを自給できるということ。われわれはこれまで、化石燃料の支払いのために働いていたのではないか? という思いさえ持つようになりました。太陽からの恵みを熱や電気などに変える技術を学んだことで、日当たりのいい田舎であればそんなにあくせく働かなくてもなんとか暮らしていけると知りました。しかも一度システムを組んでしまえば、ほとんどがメンテナンスフリー。化石燃料由来のエネルギーのように、ずっとお金を払わなくてすむのです。都会ではとてもじゃないけど暮らしていけない、というくらいの年収で、なんとか家族で楽しく暮らしています。なぜそんなことが可能なのかを、順を追って紹介していきましょう。\CASIO ソーラー時計/太陽光はもちろん、蛍光灯などの光を動力に変換するカシオ独自のソーラー充電システム。初代G-SHOCKのデザインを受け継いだ G-5600UE-1JFをはじめ、多くの時計に搭載されています。詳しくはコチラから

  • 靴が普及するまで、日本人が愛用してきたのが鼻緒のある履き物。なかでも、藁や茅といった入手しやすい素材で作られた足半(あしなか)やわらじは、庶民に重宝されました。その制作法はいたってシンプル。草の繊維から作った1本の紐を折り返して4本の軸をつくり、それに植物でできた紐を隙間なくからめてシート状にして、足にむすぶための紐をつけるだけ。構造が単純なので、作り方を覚えるのも簡単です。野で手に入る植物や廃物から履き物をつくってみませんか?