アウトドア雑誌やWEBの編集・ライター・フォトグラファーとして活動する傍ら釣り教室やアウトドア料理教室などのイベントプロデュースも手掛ける。 得意ジャンルは、釣り、キャンプ、登山、アウトドア料理。
特に釣りでは今まで240種類以上の魚を釣り上げた経験を持ち、 プロデュースする「大漁旗タオル」が釣り人の間で話題になっている。
アウトドア雑誌GARVYにて「旬魚大全」連載中。 http://www.akawine.com/ 赤ワインのアウトドア日記
自然の中で遊んでいると、たくさんの植物に出会います。子供も大人も興味を持つのは、植物の生態より「この植物は食べられるの?」ということ。実は思いのほか食べられる植物は多いんです。見つけた植物を食べてみると、五感で自然を感じると共にちょっとしたサバイバル気分を体験できます。そんな食べられる植物の一つがクマザサ。今回はパンダだけでなく人間も食べられる、簡単で美味しいクマザサのお茶を作る方法をご紹介します。
笹と言うと、七夕かパンダのご飯くらいの意識しかないかもしれませんが、アウトドアフィールドではとても身近な植物。山登りに行くと登山道のわきに群生していることも多く里山でもよく見かけます。クマザサは漢字で書くと「隈笹」。冬になると、緑の葉の縁が白色に隈取られることから命名されています。ただ、笹の仲間の見分けは難しく、クマザサでも白い隈取りがない場合もあるようです。季節を選ばず山にたくさん生えているクマザサですが、厳寒の冬に雪に埋もれてもその緑を保つ生命力は驚異的で、しかも栄養価が高いので最近では健康茶としても注目されています。野外で見つけたクマザサのお茶で、自然からのパワーをもらいましょう。
クマザサの新芽をハサミなどで摘みます。摘んだ笹の葉は水洗いしてキッチンペーパーなどで水気を拭き取り、大きさを揃えてハサミなどで切っておきます。
フライパンにクマザサを入れ中火で煎ります。笹の葉のいい香りが広がって、茶色く色づいてきたら完成。煎り過ぎると苦みが出るので注意してください。煎った状態で密封して冷蔵庫に入れておけば、しばらく保存できます。
炒った笹の葉を入れたフライパンに水を注ぎ、沸騰してから5分ぐらいまで弱火で煮出します。せっかくの栄養分が壊れてしまう可能性があるので、くれぐれもグツグツしないようにトロトロの弱火で煮出します。葉が開いて、色が出てきたら火を止めて、茶こしでこして、湯飲みに注げば完成です。
山菜や野草を頂くことの魅力は、自然の恵みと季節の移り変わりを五感で感じることができるところ。いつものフィールドでクマザサの新芽を見つけただけでちょっと得した気分も味わえるようになります。クマザサの新芽を手にとってフレッシュな香りを楽しみ、お茶にして頂くと、毎年春から初夏の野山が楽しみになってくることでしょう。ぜひチャレンジしてみてください。
<注意事項>
クマザサはイネ科植物のため、同じイネ科のお米にアレルギーがある方は飲むのを控えてください。
また、体質に合う・合わないがありますので、飲んでいて異常を感じたら、即中断してください。
国立公園など採取が禁止されている場所もあるので注意して下さい。
えんめい茶の原材料にも入っていましたっけ?私も試してみます。