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2018.04.12539 views

人工の自然を探しに行こう

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久納鏡子

アーティスト
人工の自然から、人と自然が共存していく未来を考えよう

科学技術の発達によって、私たちの身の回りの自然の様子も10年前、100年前、1000年前と変わってきました。例えば、空気が澄んだ日の空に、飛行機から真っすぐに引かれた一筋の雲、飛行機雲は飛行機が生まれた100数十年前以前には、私たちが見ることができなかった雲です。
あるいは、星がよく見える夕暮れ時、空をじーっと見ていると、星とも飛行機とも違う、ちょっと光の足りない小さな星、人工衛星がゆっくり空を移動しているのを見ることができます。この人工の星が生まれたのも、今から60年程前のことで、現在は大小、軍事、通信、観測など様々な衛星4000基以上が空に浮かんでいます。数十年で数千の新しい星が生まれたようなものですね。

今では環境に馴染んで、存在することが当たり前になっているこれらの人工の雲や星を、今から150年前、明治時代の人達は見たことがなかった。今と150年前では、家の形や人々の着ているもの、持っている道具が変わっただけでなく、何万年も前から変わっていないように見える空ですら変わったということを改めて考えると、科学や技術が発達することは、自ずと私たちの周囲の自然の風景を変えていくことだということがわかります。

このhow toでは、科学技術によって生まれた新しい自然「人工の自然」を発見し、観察することで、自然とは何か、あるいは私たちが自然だと思っているものは何か、再確認します。

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  • カメラ(携帯電話のカメラ機能でもOK)

  • 水道のホース

  • プリズム

STEP 1

人工の自然を探すには?

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    自然の虹

はじめに、人工の自然を探すにはどうしたら良いでしょう?
1つのアプローチとしては、自然の中の物理現象で、私たちが人工的に作れるものを考えると、見つけることができます。条件が整うと、人は自然とそっくりなものを作り出すことができます。例えば人為的に起こしても、現象自体は自然現象そのものだったりするケースです。例として、ここでは「虹」に注目したいと思います。虹は、雨粒など空気中の水滴に太陽の光が屈折・反射し、光が分解されて色の帯に見える自然現象です。虹を人工的に作ってみることで、人為的に作り出された自然について考えてみます。

その前に、まずは雨上がりの空や滝壺にあがった水しぶきを眺め、そこに生まれた自然の虹を観察してみましょう。

STEP 2

人工の虹を作る・観察する(1)

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    水を撒いて作った人工の虹

虹は、空気中の水滴に太陽の光が屈折・反射し、水滴がプリズムの役割を果たしてできています。そこで、太陽の光が降り注ぐよく晴れた日に、細かい水滴が空中にあるような状況を作ると、人工的に虹を作ることができます。ここでは、庭にあるホースなどで水を撒いて、虹を作ります。ホースの先を指で潰して、勢いよく出てくる水を分散させると、空中に細かい水滴を撒くことができます。虹が作れたら、自然の虹と似ているところや違うところはあるか、観察してみます。

STEP 3

人工の虹を作る・観察する(2)

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    三角柱のプリズム
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    プリズムで作った人工の虹

人工の虹を作るもう1つの方法に、プリズムがあります。プリズムは、ガラスなどの透明な材質でできた多面体で、光を屈折・分散し、虹を作ることができます。(材質にもよりますが、ネットストアなどで数百円から手に入れることができます。)

ここでは、三角柱のプリズムを白い紙や台の上に置き、太陽の光をあてます。プリズムの向きを少しずつ変えながら、光が分光されて虹が生まれるまで調整します。虹が作れたら、自然の虹と似ているところや違うところはあるか、観察してみます。

MATOME
まとめ

今の時代を生きる私たちが、科学や技術と全く切り離した生活をするのは、なかなか難しいことです。アメリカの中西部の地域に住むアーミッシュの人々のように、電気や車といった近代以降の技術を使わない生活を選んだ人達もいますが、現代においてはどんな極地に住んでいても電話、インターネット、テレビ、エンジン、となんらかの技術の恩恵を受けていることがほとんどです。私たちの生活から、科学技術の恩恵を切り離すことは難しいでしょう。

人工的に作った虹は、現象自体は自然現象そのものなので、状況次第で人工と自然の境界は曖昧になることがわかります。私たちは自然に寄り添う形で人工物を生みだすことができるということです。
また、海岸を守るために作られたテトラポッドは、それによって景観や生態系が損なわれるという問題がいわれています。でも、この人工物ができて70年以上たち、善し悪しに関わらず、テトラポッドはもはや私たちの海の風景の1つになっているのではないでしょうか。
自然と科学技術の関係を考える時に、敵対関係のように捉えるだけでなく、この技術が私たちや社会をどのように変えていくのか、科学技術を使ってどのような新しい自然の風景を作りたいのか考えていくことが大事です。

人工物ではあるけれど、あなたが自然だと思うモノや現象を探してみましょう。そのことは、私たちが見たい未来の風景を作り出し、自然と共存していくアイデアを考えていくことにつながるのです。

GROW CHART
成長スコアチャート
野性2
4知性
4感性
アクティビティ
探す
環境
山 ・ 川 ・ 森 ・ 街 ・ 田畑 ・ 海 ・ 公園
季節
春 ・ 夏 ・ 秋 ・ 冬
所要時間
30分~60分
対象年齢
小学校中学年以上
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