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2018.05.24170 views

アロマスケープ 嗅覚の地図を作ってみよう

4

MAKI UEDA

嗅覚のアーティスト
香りや匂いを意識的に知覚して、新鮮な世界を発見しよう

わたしたちは息をして生きています。それはつまり、常に何らかの匂い分子を吸い込んでいることを意味します。そのことに気づくか気づかないか、ポイントは私たちの意識にあります。
香りや匂いに焦点を当てた散歩、アロマスケープに出かけて、嗅覚の地図を作ってみましょう。写真を撮ったり、匂いをスケッチしたり、言葉で形容したり、そのエリアを構成する匂いを探し出し記録します。複数人で一緒に歩くと、全く異なる匂いを発見するので、より興味深い発見があるでしょう。
この体験を通して、嗅覚の使い方もトレーニングできます。学校では美術や音楽は習いますが、匂い香りについては学びません。嗅覚をトレーニングすると、そのまま呼吸のトレーニングにもなり、心身に良い影響をもたらすと言われます。
匂いのする素材を収集して、「自然から匂いを抽出して香水を作る」と組み合わせても楽しいです。
普段気づかなかった深淵な世界がじつはそこに広がっていたことに気づくでしょう。
*「自然から匂いを抽出して香水を作る」:https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/153

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READY
準備するもの
  • 地図(もしくはスケッチブック)

  • 筆記用具

  • スマートフォン

STEP 1

身近な環境のいろいろな匂いを嗅いでみよう

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    草花や雨がりの匂い、たくさん嗅いでみよう
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    苔の匂いはどんなだろう
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    甘い香りがしそうな花
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    ゴミ箱からの匂いも環境を構成する要素

散歩に出かけましょう。まるで犬のように、うろうろしながら、鼻を振りながら、身近な環境のいろんな匂いを嗅いでみます。右や左。上や下。匂いはどこからやってくるでしょうか?
公園など自然が豊かな場所は、花や樹木から季節による香りの変遷を楽しめます。お寺や神社は香りが特に大切にされています。そのような磁場のある場所は、香り立ちが特に良いものです。タチバナやクスノキの香り、お線香の香りを楽しみましょう。
お茶屋さんの焙煎香、焼き鳥屋さんの香ばしい匂い、お線香屋さんの香りなど、昔ながらの商店街では、香りが店の集客に使われています。スーパーでは、新鮮なものほど匂いがするので、野菜コーナーがおすすめです。

POINT

科学的にはまだ実証されていませんが、私たち人間は、匂いを空間的に把握し、その発生源をポイントすることができる<ステレオ・スメリング>といわれています。実際多くの動物がその能力を使って、食べ物にありついたり、故郷や巣に戻ったりします。あなたにはその本能がどれだけ備わっているでしょう?

STEP 2

香りや匂いの上手な吸い方、鼻の使い方を学ぼう

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    スースースーとなるべく微量の短い息で
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    香りが弱い葉っぱは揉んでみよう

ただやみくもに匂いを吸い込むと、過呼吸になり、疲れてしまいます。「スゥーーーッ!」と一直線に肺に取り込むのも意味がありません。プロは、「スーッ。スーッ。スーッ。」となるべく微量の短い息で、鼻腔の中に乱気流を作り、芳香分子を絡めるように吸います。有名な調香師ルドニツカは「2~4秒くらいの吸引を、2、3回繰り返す」と指示しています。

香りを知覚するには、芳香分子が空気中を飛んで、鼻腔に吸着する必要があります。つまり、芳香分子を運ぶための、そして鼻腔を潤すための、適度な湿気と気温が必要です。乾燥した砂漠や寒い山頂で、なかなか香りや匂いを知覚できないのはこのためです。風が強すぎるところでも嗅げません。
排気ガスの多い場所や、食堂など、すでに匂いが溢れている場所では、繊細な香りを嗅ぐことはできません。騒々しい場所も、精神的に集中することができません。

嗅覚には、疲労するという現象があります。友達の家に行くと、最初はその家の匂いに気づくのに、しばらくすると気にならなくなるといった体験が誰にもあるでしょう。嗅覚は同じ刺激には弱いのです。リフレッシュしたい時は、外に出るなど別の空気を吸うのがいちばん手っ取り早いです。ルドニツカは「ほどよく酸素にあてると、粘膜の回復も容易になる」と述べています。

POINT

・嗅覚の焦点を自由に拡大縮小してみましょう。まず全体の印象を把握し、その後細部を観察してみます。

・匂いを感じたときの体の反応を観察しましょう。嫌な匂いの場合、胃のあたりにムカムカとした感じを覚えたり、肩や肩甲骨が凝ったりします。好きな香りであれば、全身がリラックスしていく感覚があります。

・バラのような良い芳香であれば、同時に呼吸法を行うことで、心身ともにリラックスします。骨盤の底まで息をゆ?っくり吸い込み、骨盤の底から息をゆ?っくり吐き出します。体の痛いところや凝っているところに息を吸い込み、吐くときにその緊張を香りがほぐしてくれるイメージを描くとより効果的です。

STEP 3

嗅覚の地図を作ろう

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    感じた香りや匂いを書き込もう
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    便利なマイマップ機能

嗅覚の地図を作りましょう。対象エリアの地図を用意し、実際感じた香りや匂いを書き込みます。スケッチブックに記録するのでも良いでしょう。
香りや匂いを言葉で形容して、書き込みます。ふわふわ、とげとげ、まるい、しろい、あまい、あつい……感覚を総動員して表現しましょう。例えば、落ち葉の香りだったら「ウイスキーのような」といった具合に。あとで香りの連想ゲームをするのも楽しいです。
写真は、香りの対象になるべく近寄って、もしくはズームで撮りましょう。香りは写真には映りませんが、撮り方によっては香りが迫ってくるようにも撮れます。
記録として日時を必ず記しましょう。嗅いだその瞬間をいかに記録するか、地図に落とし込むか、それはあなた次第です。嗅覚の地図に正解はありません。

POINT

・Google Map のマイマップ機能で、オンラインの「匂いの地図」を作ることもできます。マイマップへのリンク(あらかじめ自分のアカウントにログインした上で):https://www.google.com/maps/d/u/0/

・マイマップ作成に関するGoogle ヘルプはこちらです:https://support.google.com/mymaps/answer/3024454?co=GENIE.Platform%3DDesktop&hl=ja

・iPhoneであれば、GPS機能をオンにしておくと自動的に位置情報が付与され便利です。

MATOME
まとめ

嗅覚には3つの軸がある、と私はよく教えています。
1つ目は「個人軸」。嗅覚には性別(女性なら排卵サイクル)、年齢、健康状態、経験、嗜好、文化背景など、個人的な様々な要因が影響を与えています。
2つ目と3つ目は、「時間軸」と「空間軸」です。嗅いだ香りは、その時の、その空間の、あなただけのもので、後からあなた自身が、あるいは第三者が同じ香りを嗅ごうと思っても、条件が変化してしまうので厳密には不可能です。
嗅覚は、意識し続けることで鋭くなります。意識しなくなると、だんだんどうでもよくなり衰えます。最近の研究では、アルツハイマー病の初期症状として嗅覚障害が挙げられ、脳の若さを保つための嗅覚研究が盛んに行われています。
インドでは生きるための栄養(プラーナ、生気)は、食べ物ではなく香りから摂取すると考えられています。新鮮な食べ物には香りが宿っているため栄養がある。一方、悪臭の中で暮らすと体を壊すという考え方です。
この世界をちょっと違った視点で見てみると、新鮮な発見があり、毎日が楽しくなりますよね。

*写真は、2009年にオランダ・ライデンで行われたWalk & Sniffワークショップで撮影したものです。

GROW CHART
成長スコアチャート
野性3
4知性
4感性
アクティビティ
嗅ぐ
環境
山 ・ 川 ・ 森 ・ 街 ・ 公園
季節
春 ・ 夏 ・ 秋 ・ 冬
所要時間
30分~60分
対象年齢
小学校低学年以上
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