1981年神奈川県茅ヶ崎市生まれ。東京造形大学デザイン学科卒、2011年よりデザインスタジオSWIMMINGを設立。
グラフィックデザイン、映像のデザインをはじめ、カテゴリを横断したデザインの仕事を行う。
著書に「デザインあ 解散!」(小学館)。
http://swimminginc.jp
山や森をはじめ、身のまわりのいろいろな場所には沢山の自然物が落ちています。主に落ち葉や木の実、石ころなど。そのどれひとつとして同じものは存在しません。「同じ葉っぱ」でもひとつひとつ色や形が異なっています。
それぞれの個体をひとつづつ写真で撮影し、その写真を連続表示することで映像をつくるストップモーションによる映像技法で、個体差を観察します。
* お子さんは、カメラの設定があるので大人と一緒にやってみてください。
落ち葉などの自然物
30~100個くらい
デジタルカメラ(一眼レフカメラでもスマートフォンでも)
三脚
撮影物を置く背景となる白ボード(白色でなくてもOK)
動画制作には映像制作ソフトがあるとベスト
場所はどこでもかまいません。
地面に落ちている同じ種類の自然物を出来るだけ沢山(30個~100個くらい)拾い集めます。
海岸や河原には石ころや貝殻など、森などの場所はもちろん、秋や冬の季節でも公園や街路樹の下には沢山の木の葉や木の実が落ちています。
拾った後に、葉っぱなどは押し花の要領で本などに挟んでおくと綺麗な形を保てます。
集めたものを、並べて見てみましょう。
色味の順番や、形の順番など、見た目の特徴の度合いを見出して、度合い順に並べていきます。
葉っぱは色順、ドングリは大きさ順。
自分が感じたそのものに潜んだ魅力をもとに順番のルールを決めてみましょう。
厳密に細かく順番を守る必要はありません、おおまかな順番で並べてみましょう。
並べた順番で、カメラをつかって撮影をしていきます。
ここで撮影した一枚一枚の写真が繋がることで映像になっていきます。
三脚をつかってカメラを真俯瞰アングルに設置します。
撮影中はカメラや三脚を動かさないように気を付けます。
順番に自然物を撮影するときは、写真の中心の位置に毎回ものを置くように工夫しましょう。
被写体の位置が揃っているほど映像にした時に綺麗に見えます。
撮影した写真を使って映像にしていきます。
パソコンと映像編集ソフトがあればソフトに写真画像を取り込み、1秒間に10枚~30枚ほどの速さで連続表示するように設定しましょう。
専門の映像編集ソフトがない場合は、パソコンのプレビューソフトで撮影した写真を表示して、(次に進む)矢印キー等を押し続けることで写真が映像のように連続表示されます。
もしくは、一眼レフなどのデジタルカメラ自体でのプレビュー表示のダイヤルを回し続けることで撮影した絵が連番表示されるので映像のように確認することも出来ます。
<映像編集ソフトについて>
Final CutやPremiere、After Effectsなどの映像制作専用ソフト、またはiMovieなどのデフォルトソフトでも画像をタイムラインに並べればストップモーションの編集はできます。
<プレビューソフトについて>
PCにデフォルトで入っているプレビューなどのソフトでも、簡易的にアニメーションで写真を見ることができます。
映像の中で、自然物の個体差がどのように見えるのかを観察します。
自分のストップモーションの撮影の様子を『やった!レポ』に投稿して、他の人ともシェアしてみませんか?
質問や感想があれば、コメント欄に書き込んでください。
自然のあらゆるものには一つとして同じものは存在しない。ということは頭では解っているが、実際に意識的にその事を観察しようとする事は都会の普段の生活ではしていません。一方で自然の中に身を置き、身体のあらゆる感覚を使い、有機的な自然の表情を観察する体験は何にも代えがたいものです。
この「ストップモーション映像による自然の観察」は、自然の姿を客観的に、自然の中に身を置く事とは別の角度から、自然を体験・観察する事となるでしょう。
ひとつづつ違う個体が連続に表示される映像は、その全体に通じる共通性や、その反対に違いについてが見てとれるのと同時に、同じことと違うことが独自の動きの表情をつくり、アニメーションとしても楽しむ事ができると思います。またどのような順番に着眼して並べて表示するのかによっても、その見え方は変わるでしょう。
知識や実経験以外の方法でも自然を感じてみる。そういった事がこの体験から得られるのではないでしょうか。
似たような作品を作っている方を見つけました。
サクラの花の色もいろいろ違いがあったりで、おもしろいです。
http://mizunara.net/museum_menu.html