人類をちょっとワイルドにする自然体験を集めた、体験メディア「WILD MIND GO! GO!」編集部。
自然の中の体験を通して、普段の自分がちょっとワイルドに変わって行く、そんなステキなアイディアを集め毎週皆さんへお届けしています。
私たち日本人が愛してやまない、春の風物詩、桜。
今年は、満開の桜の花を眺めるだけでなく、花びらに触れて、香りを感じて、そして味覚で楽しんでみませんか?五感いっぱいに春を感じられる「桜の塩漬け」作りに、WILD MIND GO! GO! 編集部が挑戦しました!
桜の花
適量
塩
花の量の20%ほど
保存用の塩
適量
白梅酢
適量
はかり
1
ざる
1
キッチンペーパー
適量
密閉容器
1
重石
適量
保存ビン
1
桜の花を準備する…
何気ない文言ですが、いざやってみよう!となった時、これが案外困難です。(冒頭からすみません)
庭に桜の木があればベストですが、都市部はなかなかありませんよね。
桜、桜、、、次に目が行ったのは、公園や遊歩道にある整備された桜の木。キレイに花を咲かせているけれど、言うまでもなく、これを摘むのはルール違反です!
「人類をちょっとワイルドに」をテーマに掲げるWILD MIND GO! GO! 編集部としては、矛盾を感じましたが、桜の花は近くの花屋で購入しました。
品種は、啓翁桜(ケイオウザクラ)。果たして仕上がりは…
桜の塩漬けは、花びらが重なった『八重桜』で作るのが人気のようです。
八重桜の開花は、ソメイヨシノのあと、4月中旬から5月上旬までと言われます。
桜の花を摘み取る時は、茎から摘み取りましょう。8部咲きで2、3輪のものだとバランスが良いです。
根元のガクは、ひとつずつ丁寧に取り除きます。根気のいる作業ですが、残しておくと、歯触りや見栄えが悪くなってしまうそうです。
桜の花の重さを量り、塩と白梅酢(しろうめず)を用意します。
花摘みは、花びらの繊細な感触や、淡く美しい色を、身近に感じられる新鮮な時間です。春をじわじわと感じます。
たっぷりの水で桜の花をよく洗います。手早く水を切って、キッチンペーパーで吸水しましょう。
密閉容器に桜の花と塩を交互に入れ、白梅酢をひたひたに注ぎます。塩の量は、花の20%ほど。白梅酢を加えることで、花が濃いピンク色に変化していきます。
軽く重しをかけ、様子を見ながら7日ほど冷暗所に置きます。しだいに、ほのかな桜の香りが感じられるはずです!
桜の花に続いて、なかなか入手困難な「白梅酢」。大手スーパーマーケットを数軒まわったのち、オーガニック系の食料品店で見つけました。インターネットで検索して、ネット通販で購入もできます。米酢でもできますが、風味は白梅酢が断然良いそうです。
梅を漬け込んだ時に副産物として出てくるのが、梅酢。白梅酢は、赤紫蘇を漬け込む前のものです。お漬物やドレッシングに使ってもとても美味しいです。
汁が赤くなってよい香りがしてきたら、桜の花をザルにあげ、汁気をよく切って、キッチンペーパーの上に花びらが重ならないように広げます。
2時間から半日ほど風通しの良い場所で陰干しをします。
日なたに干したり、1日以上置いてしまうと、乾燥して花の色が薄くなってしまいます。すこし湿り気が残るくらいが良いようです。
桜の花をボウルに入れ、保存用の塩をふって混ぜます。結晶が残る程度になれば、桜の塩漬けの完成です!保存瓶に入れて保存します。
実は桜の花から香りはしません。桜の花の主成分であるクマリンは、糖質と結合していると香りを放たないそうです。塩漬けにして、クマリンと糖質を分離させることで、甘い香りを放つようになるのです。
桜の塩漬けを作ったら、やったレポ!に投稿して、ぜひ体験をシェアしませんか?
桜の塩漬けを使ったお菓子や料理の写真も、お待ちしています!
桜の塩漬けは、桜茶にしたり、お菓子や料理に活用できます。常温で一年ほど保存できるので、いつでも春を思い出させてくれますね。
今回、桜の花を入手することを通して、都市の自然について考えさせられました。都市の自然は、人間社会の上に存在し、人間はその循環には入り難いものです。その資源を活用するなど新しい付き合い方を考えるのも、また面白いのではないかと思います。