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女子でも簡単!夏に大活躍WILD OBAKO BALMをつくろう

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GO!GO!女子部

外遊びナビゲーター
野草を日常に取り入れて、そのパワーを活用しよう!

WILD MIND GO!GO! 編集部の女子が集まり、アドバイザー兼部長にブッシュクラフト インストラクターの藤井浩美さんをむかえ、おすすめの楽しい外遊びを紹介する「GO!GO!女子部」。

今回は、ブッシュクラフトの手法から野草を日常に取り入れて、夏に大活躍する軟膏を作る方法を紹介します!夏の暑~い時期、悩まされるのが、チクチク刺す虫たち。虫除け対策をしていても、どうしても刺されてしまいますよね。そんな時に活躍するのが、患部に塗る軟膏。どこにでも生えている野草「オオバコ」を使って、簡単に作れちゃうんです。また、虫刺されの他にも、擦り傷・保湿に役立つクリームとしても使えます。

実際にブッシュクラフトでは、虫刺されや傷対応にはそこにある野草を手で揉んで、直接塗布するとか。少なくともよもぎ・どくだみ・オオバコは、覚えておくといざという時に役立つのでおすすめだそうです。オオバコは、日本薬局方にも収録されている生薬。Wikipediaによると、オオバコは煎じて用いられ、服用すると咳止め、たんきり、下痢止め、消炎、むくみの利尿、熱を冷ますなどの効用があるとか。なんて万能な野草でしょう!

ここでは、自生するオオバコを採取し、オリーブオイル、ミツロウと合わせて軟膏を作ります。分量のわかりやすさと作業のしやすさを重視して、少し多めの量で紹介しています。必要な量に合わせて調整するか、お友達と一緒に作ることをおすすめします。

※【連載】ブッシュクラフト入門 では、「よもぎ」を使った薬草ミストの作り方が紹介されています。興味がある方は、こちらもご覧ください。
【連載】ブッシュクラフト入門#6 マルチに使える薬草ミストを仕込もう!
https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/117

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READY
準備するもの
  • <バームを作る素材>

  • オオバコ(オイルと同量)

    150ml

  • オリーブオイル(オオバコと同量)

    150ml

  • ミツロウ(濾したオイルの15%)

    15g

  • アロマオイル(お好みで数滴)

  • <機材>

  • ナイフ

  • まな板

  • バーナー

  • ライター

  • 鍋(小)

  • コーヒードリッパー

  • コーヒーフィルター

  • カップ

  • ガラスの容器(湯煎用)

  • 計量カップ

  • スプーン

  • ペーパーナプキン

  • 計り

  • 水(湯煎用)

  • 完成した軟膏を入れる容器

STEP 1

オオバコを採取する

  • 茎の根元部分から手でちぎる
  • 茎をちぎると繊維が糸のように抜ける
  • 夢中になって集める
  • キレイなオオバコが採れた

はじめに、今回の主役になるオオバコを採取します!オオバコは、日本全土、高知から平野まで、自生する雑草のひとつ。近所の公園や道端でも見つけることができるので、比較的簡単に手に入ります。できれば、採取する前にWebや図鑑などで、オオバコについて調べておきましょう。

オオバコの葉っぱは、丸いサジ型をしています。茎の根元部分から手でちぎって採取します。オオバコを見分けるポイントとしては、茎や葉っぱの部分をちぎると、葉脈が縦に平行に走っているので、繊維が糸のようについてきます。はじめに1枚採取したら、ちぎって繊維が出るか確認してみましょう。

オオバコは、1枚生えているのを見つけると、その周りにもまとまって生えていることが多いです。葉っぱを見つけたら、周辺を意識して探してみましょう。また今回は、オオバコで肌につける軟膏を作ります。できるだけペットの散歩道などはさせて、きれいなものを選ぶようにしましょう。

女子部では、キャンプ場の側にある空き地で、比較的キレイなオオバコを採取できました!

STEP 2

素材と道具を用意する

  • オオバコとその他の素材
  • 道具を並べる

収穫したオオバコと、その他の素材と道具を準備します。

写真1枚目:
木のお皿に乗っているものは、軟膏の素材になる、オリーブオイル、ミツロウ、アロマオイルです。ミツロウとは、ミツバチの巣から採ったロウを溶かして固めもの。天然のものがあれば良いのですが、Webでも販売されているので、簡単に購入することができます。アロマオイルは、お好みのものを少量入れると、香りづけにもなるのでおすすめです。女子部では、ラベンダーオイルを入れてみました。

シルバーの小さな容器は、軟膏を入れるアルミ缶です。できるだけ小さいものを選ぶと持ち運びが便利になります。ここでは、アルミ缶を準備しましたが、瓶やプラスチックケースでも代用できます。

写真2枚目:
軟膏作りに使用する道具です。オオバコやミツロウをカットする、まな板とナイフ。湯煎に使うガラスの容器。ここでは、ガラス容器に計量メモリが付いているので、計量カップは省きます。容器に入っているのは、長めのスプーンと、その横は湯煎するための鍋とバーナーです。バーナーは、自宅のガスコンロやカセットコンロでも代用できます。最後に、フィルターを装着した、コーヒードリッパーです。

あらかじめ、写真のようにセッティングしておくと、この後の作業をスムーズに進めることができます。

STEP 3

オオバコをカットして、オリーブオイルと混ぜる

  • オオバコを計量する
  • オオバコをミジン切りにする
  • オリーブオイルを計量する
  • オリーブオイルにオオバコを入れる

いよいよ作業に入ります。今回は、すごくキレイなオオバコが採取できたので洗わず、そのまま使用しました。葉っぱが汚れているようであれば、予め水でキレイに洗って、水分を拭き取っておきましょう。

はじめに、オオバコを計量します。採ってきたオオバコを、計量容器にギュッギュッと軽く押しながら詰め込み、メモリ 150mlのところまで入れます。

次に、計量したオオバコをみじん切りにします。まな板の上に置き、ナイフで2枚目の写真くらいになるまで、細かく刻みます。こうすることで、オオバコエキスが抽出しやすくなります。

次に、先ほどの計量のガラス容器に、オオバコと同じ量(150ml)のオリーブオイルを入れます。そこに、カットしたオオバコを、ドバッと入れ、葉っぱがオリーブオイルにひるようにスプーンなどで混ぜ合わせます。

STEP 4

湯煎する

  • 鍋にお湯を沸かす
  • 湯煎する
  • じっくり湯煎して、たまに混ぜる
  • 葉っぱがクタッとした

ここでは、先ほどのオリーブオイルと、オオバコを混ぜたものを湯煎していきます。はじめに、鍋に水を入れて、バーナーに火をつけ、お湯を沸かします。お湯が沸騰したら、中火にして、オオバコとオリーブオイルの入ったガラス容器を、鍋につけて湯煎します。この時、お湯が熱くなっているので、火傷しないように十分に注意しましょう。

湯煎する目安は15分ほど。湯煎をすると、はじめはシャキッとしていた葉っぱが、徐々にクタッとしてきます。たまにスプーンなどでかき混ぜて、すべての葉っぱがオイルに浸り、満遍なくクタッとなるように気をつけてあげましょう。葉っぱがクタッとして、いい感じにオオバコのエキスが出てきたら、湯煎の完了です。

STEP 5

フィルターで濾す

  • 湯煎から降ろす
  • フィルターで濾す
  • オオバコエキスが染み出て濃い緑色に
  • 再び、ガラスの容器に戻す
  • オオバコエキス入りのオイルを計量する

湯煎から降ろし、フィルターをつけたコーヒードリッパーで、液体を濾していきます。余分な葉っぱが取り除かれ、オオバコエキスが染み出て、濃い緑色になったオリーブオイルだけが落ちてきます。もったいないのでスプーンなどで葉っぱを押して、しっかりエキスを搾り取りましょう。

次に、搾り取った液体の量を計ります。湯煎に使用したガラスの計量容器を、キッチンペーカーなどで拭き、キレイにします。そこへ、ドリップした液体を入れて計ります。ここでは、大体100mlほどの、オオバコエキス入りのオイルができました。

STEP 6

湯煎して、ミツロウを加える

  • ミツロウを計量する
  • ミツロウを細かくカットする
  • 再び湯煎し、ミツロウを入れる
  • スプーンでかき混ぜる
  • ミツロウが溶けて、透明な液体に

抽出した液体に対して、15%の割合でミツロウを入れていきます。ミツロウの分量によって、軟膏の硬さが変わります。好みにもよりますが、大体15%くらいが、硬すぎず、柔らかすぎず、軟膏として使いやすい適量になります。

はじめに、必要な量のミツロウをカットします。先ほど100mlのオオバコエキス入りのオイルが抽出できたので、その15%になる、15gのミツロウを準備します。ミツロウのかたまりを取り出し、適度なサイズにカットして、計量器で計ります。

必要な分のミツロウが準備できたら、2枚目の写真のように、溶けやすくなるように、更にナイフで細かくカットしておきます。

次に、再びバーナーに火をつけてお湯を沸かし、先ほど抽出した液体を湯煎していきます。ここでは、お湯が沸騰する前に、ガラスの容器を鍋に入れても構いません。そうすることで、沸騰したお湯で火傷する危険も少なくなります。

鍋にガラス容器をセットしたら、先ほど細かくカットしたミツロウを液体に入れて、スプーンなどでかき混ぜて溶かしていきます。個体だったミツロウか完全に溶けてなくなり、きれいな透明の液体になったら、火から下ろします。

STEP 7

香りをつけて、容器に流し込んで固める

  • アロマオイルを数滴たらす
  • 容器に流し込む
  • 流し込んだばかりの透明でキレイな液体
  • 液体が徐々に固まって半透明に
  • 大小全部で11個のオオバコ軟膏が完成

これで、軟膏の元となる液体の完成です!この状態では、オオバコのちょっと青臭い匂いに、ミツロウのちょっと甘い匂いが混じたような香りがします。お好みでアロマオイルを数滴たらすと、香りづけになり、青臭い匂いも気にならなくなるのでおすすめです!女子部では、ラベンダーのアロマオイルを数滴たらしました。

いよいよ、容器に流し込んでいきます。容器を机の上に並べて、溢れないようにそっと流し込みます。ここでは、容器にたっぷりに入れるのではなく、ちょっと少なめにするのがポイント!少なくすることで、高級感を演出して見栄えが良くなるのと、使いやすくなります。

容器に流し込んだら、そのまま冷めて固まるのを待ちます。完全に冷めて固まったら、軟膏の完成です。女子部では、大小全部で11個のオオバコ軟膏「WILD OBAKO BALM」が出来上がりました!

STEP 8

『やった!レポ』に投稿しよう!

  • 完成したオオバコ軟膏

完成したオオバコ軟膏はこちら!ミツロウの黄色と、オリーブオイル、オオバコの緑が混ざり合い、キレイな色になりました。

皆さんも、オオバコ軟膏が作れたら、ぜひ写真を撮って「やった!レポ」にアップしてください。気づいたことや、難しかったところがあればコメントにも記載して、みんなにシェアしましょう!

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MATOME
まとめ

身近な野草を活用した軟膏作り、いかがでしたか?アウトドアに出かける際は、ポケットに忍ばせて、ぜひ虫刺され対策の1つに加えてみてはいかがでしょうか?そして、いざ虫に刺されたら、患部に軟膏を塗って、その効果を実感してみてください。

自然の中にある野草で、その薬効を手作り軟膏にすることで、普段の生活に取り入れることができ、一年中使うことができます。一度でもその野草とコミュニケーション(軟膏を作る過程での関わり全て)しておけば、その野草を確実に覚えることにもつながります。ぜひ皆さんも試してみてください。

※野草の見分け違いによる事故にはくれぐれもご注意下さい。
※肌に塗る際は、全て個人の責任のもとで行って下さい。使用することで生じた問題に、一切責任を負えません。
※火器や刃物を扱うため、小学生以下のお子さんは、必ず大人と一緒に行いましょう。
※管理された施設では、植物などの採取を禁止しているところもあります。必ず、利用する施設のルールに従って、行うようにしましょう。

撮影協力:山梨県都留市 宝の山ふれあいの里・ネイチャーセンター http://goo.gl/nGtpsq

GROW CHART
成長スコアチャート
野性3
4知性
3感性
アクティビティ
つくる
環境
山 ・ 川 ・ 森 ・ 街 ・ 田畑 ・ 公園
季節
春 ・ 夏 ・ 秋
所要時間
1時間~3時間
対象年齢
小学校低学年以上
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  • 編集長 岡村 祐介
    2017.08.05 08:53

    オフィスのまわりに蚊が多いのですが(1日平均4カ所くらい刺される)、このWILD OBAKO BALMを塗って対処してます。アルコールが入っていないから、すぐに効く感じはないけど、痒みがなくなるのは早い気がします。

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