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【連載】ブッシュクラフト入門#6 マルチに使える薬草ミストを仕込もう!

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川口拓

WILD AND NATIVE 代表
ネイティブ・アメリカンのように、野草のある日常を生きてみよう

ブッシュクラフトと聞くと、山へ行って、シェルターを作って焚き火をして・・・そんなイメージがありますよね。でもここでは、ブッシュクラフトという言葉を「自然の恵みを自然から直接受け取る遊び」のような意味合いで定義しましょう。そんな風に考えると、ブッシュクラフトという遊びの幅が広がります。近くの公園や土手、場合によっては自宅の庭でも楽しめます。
そして今回は、そんな「身近」なブッシュクラフト遊びをご紹介したいと思います。
これから本格的な梅雨に入ります。部屋の空気がどんよりしたり、布団が干せなかったり、色々なものが湿気臭くなってしまったり。今回はそんな時にも大活躍するかもしれない薬草ミストスプレーを作ってみましょう。

【連載】ブッシュクラフト入門
#1 ペグ作りで覚えるナイフの使い方
https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/86
#2 タープと2種類のロープワークでつくるシェルター
https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/87
#3 フォックスウォークで地球と歩こう
https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/90
#4 トラッキングベーシック
https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/96
#5 ナイフ一本で挑戦!快適な焚き火ベンチをつくろう
https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/103
#6 マルチに使える薬草ミストを仕込もう!
https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/117

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READY
準備するもの
  • 野草(今回はヨモギをピックアップ)

  • 保存瓶

    450ml

  • まな板

  • アウトドアナイフ(今回はモーラナイフのエルドリスを使用)

  • 無水エタノール

    500ml

  • 濾し布(今回は100円ショップにて蒸し布を購入)

  • 小さめのざる

  • アルコール対応のミストボトル

STEP 1

収穫する植物を調査する

今回はヨモギをピックアップします。かつてのネイティブアメリカンは、植物を収穫する前日に、その植物の事を沢山考えて、前もって「同調」することが大切だと考えていました。ブッシュクラフト入門#4 トラッキングベーシック、STEP2も参考にしながら、ヨモギについて色々と調査してみましょう。自宅に図鑑がある方はそれを調べたり、図書館へ行ってみたり、カフェでスマホを片手に調べても楽しいでしょう。

ブッシュクラフト入門#4 トラッキングベーシック:https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/96

POINT

・難しい事は読み飛ばしちゃいましょう。見分け方、生えている場所、時期などの情報があれば充分です。

・A4などの一枚の紙にまとめてあげて、収穫当日にもっていきましょう。イラストも書いて、色なんかも塗ってあげると楽しいです。

・調べていくうちに、ヨモギのイメージが沸いてくると思います。そのイメージを使って「人格化」すると何だか盛り上がりますよ。ネイティブアメリカン達は、その人格化したイメージを「精」と呼んでいました。自分なりの「ヨモギの精」を作り上げましょう。

STEP 2

収穫に出掛けよう!

  • イメージを探しながら歩いていると・・・
  • これかな?収穫する前に確認してみましょう
  • 写真STEP2①:枝分かれパターンに注目
  • 写真STEP2②:香りを確かめてみよう
  • うん、間違いない!

水筒、おやつ、カメラなど、軽いハイキング気分で出掛けましょう!目で探すのもそうですが、前日の調査で感じたイメージを探す感じで歩き回ると五感を上手く使えます。収穫する前に先ずは前日に調べた見分け方できちんと確認してみましょう。

POINT

見分け方に関しては、以下のポイントを抑えるとやりやすいです。

・枝分かれパターンに着目!互生という生え方をしています。茎から葉を伸ばし、ちょっとずれた反対側にまた一本、ちょっとずれてもう一本。葉っぱには亀裂が一杯入っていて、裏側が白っぽくなっています。よーく見るとそれが細かい毛であることがわかります。(写真:STEP2①参照)

・葉を一枚手にとって指ですり潰して香りを確かめてみましょう。ヨモギ餅の香りがすればOK!(写真:STEP2②参照)

STEP 3

収穫する前にしっかりと観察しよう!

野草は単独で「ヨモギ」とみなすよりも、その環境全部が個性だと思うと覚えやすいですし、楽しいです。その野草が生えている場所を改めて感じてみましょう。日当たりはどんな感じ?一日中当たってる感じ?水場からは遠い?風は当たる?他の植物達との距離は?どんな音や香りがする場所?など、思いつく限りを感じ取って、ノートに書き留めてみましょう。

STEP 4

収穫しましょう

さて、いよいよ収穫です。一般的には「葉」を使う事が多いようですが、今回何となく茎ごと採取してみました。茎は結構繊維が固いので、ナイフがあると便利です。写真のように、付近にイネ科の植物が生えているときには、葉の淵のギザギザで指を切らないように気をつけましょう。野草は本当にのんびりとした生き物ですので、採取するときも、ゆっくり動いて、ゆっくりと手を動かして採取しましょう。

POINT

・何となく目で確認して、「家族」の一群を見つけたら、その半分は残すように心掛けましょう。一箇所で「家族」の半分を摘んだら、次の家族へ移動してまた半分を摘む、そんな繰り返しをします。

・今回使うのは、保存瓶一杯分です。無駄に多く採り過ぎないようにしましょう。

・薬草として使うのに向いてるのは、美味しそうな若芽っぽいものよりも、青々としっかりしたものです。ですがあまり神経質になりすぎず、自由に遊ぶ感覚で採取していきましょう。

STEP 5

刻んで保存瓶に入れる

今回はその場で刻んで仕込む方法を採用してみました。青々としたフレッシュなイメージが今回の用途に合ってるなあと、何となく思ったからです。ですのでナイフ、まな板、保存瓶、無水エタノールまで持って出掛けました。
持ち帰って乾燥させてから作る方法もあります。どちらが正しいとかではなく、それぞれ仕上がりの感じが違います。とにかく野草と遊ぶときには、ルールとか形にとらわれず、自由に、伸び伸びと、色んな事を試してみましょう。刻む細かさも、今回は1センチくらいの幅で一回切っただけです。みじん切りにするのが好きな方もいますし、手で千切るのが好きな方、刻まずにそのまま使う方もいます。その場の「直感」を是非とり入れましょう!

POINT

・今回は内服用でないこと、エタノールが消毒をしっかりとしてくれること、濾し布でゴミを取り除くことが出来ること等をふまえて、洗わずにそのまま使用しています。

・今回はアルコールですが、特にオイル等に成分を抽出させたい時には、「洗わない説」を個人的に採用しています。カビを誘発するからです。

STEP 6

無水エタノールを注ぐ

  • エタノールを注ぎます
  • 浸けた日をラベリング

無水エタノールを注ぎます。今回はエタノールの濃度がほんの少しだけ薄い、消毒用エタノールというのを買ってみました。値段が半額近かったのと、外用殺菌消毒剤で、無水エタノール同様、肌に直接塗布できるものだったので、ちょっとためしてみようかと・・・。基本のレシピは無水エタノールですが、私もちょっと自由に遊んでみました。

POINT

・瓶の中の空気の量が少なければ少ないほど、カビを防げるらしいです。ギュウッと押し付けない程度に野草を瓶一杯に入れて、その野草が全て浸るくらいのエタノールを注ぎます。水面ならぬエタノール面から野草が出ているとカビが生えるかもしれないので、しっかりと全てが浸かるまで注いでください。

・浸けた日をラベリングして2週間おきます。ラベリングしておかないと絶対に忘れます!

・浸けておく期間も諸説あります。1週間という人がいたり、3日間という人もいたり。野草の様子を見ていて、色素が抜けたら出来上がりなんていう説もあります。

・浸けるタイミングにもこだわる方も多いです。新月に合わせる、満月に合わせる、満月を挟む、置いておく場所も、太陽に当てる、日影においておく、家の北側、南側、月の光を浴びせる・・・など、それぞれ仕上がりのイメージが変わります。自分が気にしたいポイントを探してみるのも楽しいです。

STEP 7

濾す

  • ザルに濾し布を被せて濾す
  • アルコール液対応のミストボトルに入れる

ザルに濾し布を被せて濾します。撮影の日程の関係で数時間後に濾しましたが、すでにこんな色になりました!(このあとまた戻しました。)
2週間おいておくと、真っ黒になるくらい成分が染み出します。これだけでも効きそう感が凄いです!濾したら、アルコール液対応のミストボトルに入れて使います。100円ショップで購入しました。

POINT

・濾した液は、日光の当たらない、涼しいところにおいておくのが無難です。

・瓶に「ヨモギ+エタノール(2017/05/31)」のようにしっかりとラベリングをしておきましょう。あとで必ず分からなくなります。保存状態にもよりますが、軽く一年は持つと思います。

STEP 8

使ってみよう!

  • 写真STEP8①:空間洗浄スプレー的に
  • 写真STEP8②:梅雨の布団が干せない時
  • 写真STEP8③:筋肉や関節の炎症などに

使い方はもう想像力次第です。内服さえしなければ、何にでもつかってみましょう。ヨモギの薬効は本当に沢山ありますが、今回活躍するのは、主にヨモギの抗菌、殺菌作用、抗炎症作用です。そんなわけで例えばこんな使い方を試してみましょう。

<空間洗浄スプレー的に使う>
ネイティブアメリカンのスマッジングという習慣で、セージを乾燥させたものを焚いて、その場を清めるというものがありましたが、空気中の菌などに作用し、空気を綺麗にする働きがあるとも言われています。そしてこのセージがない地方では、正にこの「ヨモギ」が使われていました。
そんなわけで、何か空気が淀んでるなあとか、ホテルで窓を開けられないのが息苦しいなあ(私)とかいう時には、空気中に思いっきりミストしちゃいます。
抗ウイルス作用さえあるという資料もありますから、もしかしたらインフルエンザの季節にも!!?なんて淡い期待もしながら、沢山撒き散らします。(写真:STEP8①参照)

<梅雨の時期、布団が干せないとき>
布団や枕に、吹きかけます。あまり至近距離でやると染みになりますので気をつけましょう。安眠効果、リラクゼーション効果もあると言われてますので、一石二鳥かもしれません。また、ネイティブアメリカンの間では、ヨモギは「夢を鮮やかに見る為の薬草」とされていました。いつもよりハッキリとした夢が見れるかも・・・??(写真:STEP8②参照)

<筋肉や関節の炎症などに>
抗炎症作用があるので、筋肉や関節の痛みがある時には、塗布してみましょう。塗布してすり込んで、アルコールが揮発する際に、成分が肌に染みこむそうです。(写真:STEP8③参照)

STEP 9

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まとめ

いかがでしたか?その他の使い方としては、ヨモギの薬効を調べて、自分でクリエイティブに使ってみましょう。消臭効果もあるので、汗をかいたあとにデオドラントスプレーにとか、宿泊したときに下着の替えを忘れてしまった時とか、思いついた時に使ってみてください。
何か面白い使い方を思いついた時には、是非やったレポに投稿してみて下さいね。
野草を日常生活にとり込むという行為は、毎日を本当に自然に、健やかにしてくれる感じがします。是非やってみて下さいね。

※今回の記事は全て学習目的です。文中にある「効く」「効果がある」という類の言い回しは、全て個人の感想であり、その効果を保障するものではありませんし、治療法的なものとしてお勧めするものでは一切ありません。

※肌に直接塗布する際には、全て個人の責任のもと行って下さい。使用する事によって何か問題が生じたとしても、一切責任を負えません。

※野草の見分け違いによる事故にはくれぐれもご注意下さい。毒草などが生えている場合もあります。初めは野草に詳しい方などを同伴して採取にいきましょう。

GROW CHART
成長スコアチャート
野性4
4知性
2感性
アクティビティ
つくる
環境
川 ・ 森 ・ 公園 ・ その他
季節
春 ・ 夏
所要時間
1時間~3時間
対象年齢
中学生以上
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