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2020.03.26160 views

地球上の凹凸!活断層を歩こう

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柴山元彦

自然環境研究オフィス代表理学博士
大地活動の化石「活断層」を観察し、地球エネルギーを感じよう

当たり前のように眺めている、山々や渓谷といった美しい自然風景。こうした地球上にある凹凸は、地球が誕生してから何万年、何億年もかけて、大地のエネルギーによって作られたものです。大地の活動は、地震、火山の噴火などにあらわれ、その痕跡は、カルデラや断層地形などとして大地に刻まれてきました。日本の地形に見られる凹凸はというと、第四紀(260万年~現在)の地殻変動で作られたものがほとんどです。

地震の影響でよく知られるようになった「活断層」という専門用語は、ただただ地震を引き起こす怖いものとして記憶されているのではないでしょうか。この活断層こそが、第四紀に繰り返し活動があった断層で、日本の美しい風光明媚な景色を作ってきました。活断層は、まさに大地活動の化石! 活断層に目を向けて観察することは、大地、または地球のエネルギーを感じられる近道とも言えます。

このHow toでは、そんな活断層の仕組みや特徴、私たちの生活との関わりを解説し、実際に観察に出かける方法を紹介します。

※上記の地図は、産業技術総合研究所地質調査総合センター「地質図Navi」にて、国土地理院の「地理院地図」を開き、産総研の「活断層データ」を表示しています。

READY
準備するもの
  • パソコンまたは、タブレット、スマートフォン

  • インターネット接続環境

  • 必要に応じた観察に出かける装備

  • <あったら良いもの>

  • 国土地理院発行の地形図

STEP 1

活断層を知ろう

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はじめに、このHow toで観察に出かける「活断層」について見てみましょう。
まず、地球の表面は十数枚のプレートからなり、それぞれのプレートが移動しながら成長しています。このプレート移動の影響により、大地に大きな力が加わり地震や地殻変動が起きます。日本はというと、4つの大きなプレート「ユーラシアプレート」「フィリピン海プレート」「北アメリカプレート」「太平洋プレート」の継ぎ目にあたり、世界でも有数の地震や地殻変動の多い国です。

「断層」とは、地面や岩に割れ目ができ、プレートの動きで地震や地殻変動が起きた際に、その割れ目を境にして両側の岩石や地層にずれが生じたところを指します。そして、今回のテーマにもなっている「活断層」とは、この断層が(地球規模で言うと)比較的新しい第四紀(260万年前~現在)に作られ、将来も活動する可能性がある断層のことを指します。

日本の地形に見られる凹凸は、第四紀の地殻変動によって作られたものがほとんど。つまり、今私たちが見ている各地の風景の多くは、活断層の断層活動による結果なのです。

STEP 2

いろいろな断層を知ろう

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一概に断層といっても、ずれが生じる向きや、力が加わる大きさによっていろいろな種類があります。
例えば、地面や岩の割れ目に対して引張の力が加わると、一方の大地がずり下がった「正断層」が生まれます。また反対に、地面や岩の割れ目に対して圧縮の力が加わると、地面がせり上がった「逆断層」が生まれます。そして、地面や岩の割れ目に対して、水平方向に力が加わると、横方向にずれた「横ずれ断層」が生まれます。

どの形の断層ができるかは、地殻変動で大地にどのような力が加わったかによって決まります。また、言い換えると、断層を観察すると、どんな力が加わったのかを推測することができます。

STEP 3

断層と地震の大きさの繋がりを知ろう

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断層の大きさは、地表面の割れ目がどれくらい長いかと、断層面が地下にどれくらい広がっているかで表され、断層面の面積が大きければ大きいほど、その断層を作った地震の規模も大きかったということがわかります。※ただし、陸のプレート内では、断層面の地下への広がりはせいぜい深さ15kmくらいまでなので、割れ目が長いほど断層が大きいとも言えます。

日本で一番大きな断層は、中央構造線(規模の大きな断層を構造線という)です。2枚目の画像のように、西日本を南北に分断するかのように伸びる、全長 1,000 km 以上もある巨大な断層です。どんなに大きな力が加わり、このような巨大な断層を作り上げたのか、想像するだけでも興味深いです。

MATOME
まとめ

日本には、名前がついているだけでも、約2,000の活断層が存在し、ふたつとして同じものはありません。これらは、地球規模の力によって、長い年月(何億、何万、何千年)をかけて次第に成長し、現在私たちの生活している大地を作りました。私たちもまた、その地形と共に、ときには困難に見舞われながらも、その地形を活用し、恩恵を受けながら生活してきました。

活断層を観察し、その特徴や成り立ちを知ることは、改めて地球のパワーを知り、その上で密接に生活してきたことを振り返る機会になるのかもしれません。

活断層をいくつか観察すると、ふと目に飛び込んできた旅先の風景や、電車から見えた景色に、断層の特徴を見つけられるようになり、楽しみが膨らみます。また、3Dの地形図を使うと、自宅にいながらでも、いろいろな断層を観察することができます。ぜひ皆さんも、いろいろな断層を観察してみてください。

GROW CHART
成長スコアチャート
野性3
4知性
4感性
アクティビティ
見る
環境
山 ・ 川 ・ 森 ・ 街 ・ 田畑 ・ 公園
季節
春 ・ 夏 ・ 秋 ・ 冬
所要時間
4時間~6時間
対象年齢
小学校中学年以上
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