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2020.05.14268 views

身近な大自然を観察し、手で写しとろう!

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小倉ひろみ

CMFプランナー
「目で見、手で写しとる」構造を理解し生命を感じとる

皆さんは、身近な植物をじっくりと観察したことはありますか?
「生を写し取る」と書いて「写生(スケッチ)」は、モチーフ(対象物)の構造やしくみを丁寧に観察し、形のなりたちを理解するために行ないます。スケッチをすることは、その存在そのもの、つまり命の力を感じ取ることにつながります。そして、スケッチを繰り返してゆくと、対象物を観察する目も養われて、これまで見えなかった微細な形まで見えてくるようになります。

このHOW TOでは、身近な植物をモチーフにしてスケッチすることで、植物の構造や仕組みを観察し、形の成り立ちを理解する方法を紹介します。でも真っ白いスケッチブックに、モチーフを正確に写しとるのはとても難しいことで、かなりの技量が必要ですよね。正確に外形を写し取れないと、その後どんなに描き込んでも、何を描いたのかわからなくなってしまいます。そんな残念な経験を何度かくりかえし、たいていの人は絵を描くことを断念してしまいます。

でも大丈夫!ここでは、モチーフの形をなぞって写しとる「トレース」という手法を用い、外形を正確に写しとったあとで、その外形内の描き込み=「観察すること」に集中してスケッチを進めます。

散歩の途中で見つけた草木や、室内の観葉植物など、身近な植物でも楽しめるので、皆さんもぜひ挑戦してみましょう。

READY
準備するもの
  • [モチーフの準備に必要なもの]

  • 身の回りで見つけた植物(モチーフ)

  • カメラ、またはスマートフォン

  • プリンタ(コンビニ印刷可)

  • [スケッチに必要なもの]

  • コピー用紙(A4サイズ)

  • トレーシングペーパー(A4サイズ)

  • 台紙(白系の厚紙、又はケントボード / A4サイズ以上)

  • 補助紙(白紙 / はがきサイズ程度)

  • 鉛筆(4B?5B)

  • 練り消しゴム

  • 綿棒

  • マスキングテープ

  • カッターナイフ(鉛筆削り用)

STEP 1

トレースとは

  • Sp b0ee9d1f eaf1 490d a54b 7578711600e8
  • Sp c03413cc b0ef 44b2 9174 b00f9e87d382

はじめに、改めて「トレース」について紹介します。
トレースとは、描きたいモチーフの写真を出力しお手本にして、トレーシングペーパーという透ける特殊紙をあて、鉛筆で上からなぞることで形を写しとるスケッチ手法です。

これにより、誰でも簡単に正確な外形を描くことができ、観察に集中しながら、細部を描き込むことができるようになります。

STEP 2

モチーフとなる植物を探す

  • Sp 81a1b124 a1c0 4585 a4f3 b14a4d29c34a
    サンプル写真(1)
  • Sp 554bfa4b f60a 47ff b795 90423e5ef751
    サンプル写真(2)
  • Sp 2eaf6e55 997f 49d5 9e97 7f7bfedbb2e0
    サンプル写真(3)

それでは、いよいよモチーフとなる植物を探します。モチーフには、散歩の途中で見つけた草木や室内の観葉植物など、身近な植物がぴったりです。普段何気なく見過ごしている植物も、スケッチすることで、その繊細さ・精巧なつくりに改めて気づくことができます。

できれば、サンプル写真(1)のような、数枚葉のついた枝、あるいはサンプル写真(2)、(3)のような、花がついた野草を探すと、観察のポイントも多く描き応えもあります。サイズとしては、手のひらに収まるくらいが良いでしょう。

植物を採取できない方は、このSTEPで紹介している3つの素材をダウンロードできるので、ぜひ使ってみてください。

サンプル写真(1)
サンプル写真(2)
サンプル写真(3)

POINT

※植物の中には、トゲがあったり被れたりするものもあります、安全なものを選び注意して採取してください。
※管理された土地での植物の採取は、必ず管理者に確認した上で行ってください。

STEP 3

モチーフとなる植物を撮影・印刷する

  • Sp 205d588d efeb 4f15 82ff ec16e7424eee
  • Sp 9a54b1fc 05c8 4911 9c9a e0fcdff3cdd0
    1.5~2倍サイズ・白黒で印刷

モチーフが決まったら、スマートフォンやデジタルカメラで撮影します。はじめに、背景紙として、無地(明るい灰色紙・無ければ白い紙)の厚紙(ケントボード等)を準備し、手前に採取した植物を置き、撮影のアングルを決めます。このとき、葉の付け根などが見えるような角度で撮影するのがポイントです。

ライティングは、植物の陰影が良くわかるように、モチーフに対して左斜め上から光が当たるようにすると良いでしょう。おすすめの撮影場所は、直射日光を避け、屋内の窓際やベランダなど外の半日陰を選ぶと、サンプルのような自然な陰影で撮ることができます。

次に、良い写真が取れたら、プリンターで印刷します。出力サイズは、実際の植物より1.5~2倍にすると描きやすいです。紙は普通のコピー用紙(A4サイズ)でOKです。印刷する際は、出力モードを「写真・白黒」に設定します。もし自宅のインクジェットプリンターで、専用紙を使い印刷する場合は、マット紙がおすすめです。

POINT

左斜め上から光をあてるのには理由があります。
人は画面を見るとき、左上から右下に目をうごかす傾向があると言われています。また、自然光(太陽)は常に上から降り注ぐので、左斜め上から光をあててあげると自然な印象の影が作れます。

MATOME
まとめ

ふだん当たり前に見ていた植物。
何故1本の幹から枝が分かれ、芽が出て、葉や花になるのか?

表だった動きは見えないけれど、脈々と地面から養分を吸い上げ、茎の中で力のたまりができ、それが表皮を突き破り、芽吹きや花開をし、結実する。その形の変化を「目で見、手で写し取る」ことによって気づく。鉛筆で黒く影を描き、練り消しゴムや綿棒で光を白く描く、を繰り返す。その単純な繰り返しの作業に、思わず時間の経つのを忘れたのではありませんか?

また、観察し写し取ることで、形の構造の理解と共に「いのちのすばらしさ」を感じるようになりませんでしたか?

本来、スケッチのためのスケッチはありません。画家やデザイナー・建築家がスケッチの技量を身につけるのは、存在しない新しい形や絵の構図を考えだし、それを実現させるための下描きとして必要だからです。つまりスケッチはアーティストの思考錯誤の痕跡なのですが、それ自体が後世に美術作品になっている例が多いのは、その試行錯誤が垣間見えることの魅力なのでしょう。

2枚3枚とトレースを描き続けてみませんか、枚数を重ねるうちにスケッチする力、観察力が身に付いてゆきます。無心になった結果も得られ、充実した時間が過ごせるようになりますよ。

GROW CHART
成長スコアチャート
野性3
3知性
5感性
アクティビティ
つくる
環境
森 ・ 街 ・ 田畑 ・ 公園 ・ その他
季節
春 ・ 夏 ・ 秋 ・ 冬
所要時間
4時間~6時間
対象年齢
小学校低学年以上
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