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2022.06.092408 views

タープの設営を通じてロープワークの基本を身につけよう

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藤原祥弘

エディター/ライター
タープの設営にはロープワークの本質が宿る!

あらゆる野外活動やサバイバルの大前提となるのが「自身の身を守れる場所の確保」です。

風雨から簡単に身を守れる場所がない野外では、体を濡らさずに休憩できる場所を用意しておくことと、それをスムーズに設営できることが重要です。

悪天候からエスケープできる場所として、もっともシンプルなツールがタープ。屋根だけの簡素なシェルターではありますが、幕とロープだけで設営できるので持ち運びの際に軽量で、その下で焚き火ができるなどテントにはない汎用性もあります。

そんなタープを使いこなすなら、自在金具のないシンプルなロープで設営するのがおすすめ。ワンアクションで張り綱のテンションを調整できる自在金具は便利なものですが、地面の状況によってはかえって使いづらいことも。その点で、ただのロープなら状況に応じてアレンジが可能です。

どんな場所でもタープを張れるようになるには、ロープワークの本質を理解していくつかの結びを覚えることが必要です。タープの設営を通じて基本となる結びの意味と効果を意識すると、そのほかのロープワークも自然に身についていくでしょう。

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READY
準備するもの
  • タープ

    1張り

  • メインロープ(直径5mm×15m)

    1本

  • 張り綱(直径2~3mm )

    4本

  • プルージック

    2本

  • ペグ 

    4~8本

STEP 1

タープ設営の基本は、支点と梁

  • Sp 3ea25b68 305b 4c25 934d 334fd50d4d76
    逆V型に設置した杖と流木を支点にした例
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    立木から引いたロープを梁にして設営
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    梁の両側に2枚のタープを展開した

風に煽られてもばたつかないタープを設営するコツは、強固な支点と梁をつくること。ポールや流木、立木にロープを差し渡してそこにタープをかけることで、タープの下に居住空間を生みだします。

梁を強く張るには「動滑車の原理」を利用した倍力システムへの知識が必要で、強い力のかかるロープを確実に固定し、またほどくためには摩擦についての意識も必要です。

しっかり固定できても、ほどくのに手間がかかっては作業性に難があります。なるべく少ない手数で強固に固定でき、かつ簡単に解くことができる結びこそ「よい結び」といえるでしょう。

STEP 2

タープ設営の基本フロー

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    (1)タープの設営で活躍する結び
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    (2)タープに合わせて2本の木に梁をわたす
  • Sp bf046568 0417 44de 8f91 fb51c3bd2b67
    (3)タープの中央線はプールージックで固定
  • Sp 8133632a 1997 4362 a3d9 acc9a056f7a6
    (4)四隅をペグダウンして固定する

野営地に適しているのは安定した平地。周囲の状況を観察し、増水や落石、腐った枝の落下、危険生物などが避けられる場所を選定します。

キャンプ適地が見つかったら、2つの支点の間に梁となるロープを渡し、そこにタープをかけて要所を張り綱で固定していきます。

梁をつくるメインのロープの設営では、起点をつくる「ふた結び(ツーハーフヒッチ)」、 ロープの途中に動滑車をつくる「引き解け結び」、ロープ末端を強く固定する「ノーノット」の3つの結びを使います(写真2)。

メインロープにかぶせるタープの設営ではプルージック(細いロープをリング状にしたもの)を使い、「クレイムハイスト」と「ひばり結び」を駆使してテンションかけます(写真3)。そして、タープの四隅を展張するときは「引き解け結び」と「巻き結び」を併用します(写真4)。

各部で使うロープワークの解説は次のステップで紹介します。

STEP 3

ふた結びでロープの端を固定する

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    (1)ロープの起点側は引き解けのふた結びを使う
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    (2)先端を本線の上から下へと潜らせる
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    (3)もう一度本線に巻きつき、輪の中を通る
  • Sp e4b7455b 2805 41b5 b2f4 a18d63c3c90f
    (4)引き絞ればふた結びの完成
  • Sp 66251297 5462 46ce 96f1 74adc5ad10c4
    (5)先端を抜ききらず、外に残せば引き解けに

タープを設営する際に最もよい支点となるのが、どっしりと地面に根をおろしている立木。使用するタープの長辺に3~5mほど足した長さをイメージし、その距離感で生える2本の立木を探します。

ちょうどよい木が見つかったら梁となるメインのロープの片側をふた結び(ツーハーフヒッチ)で固定します。

対象の木にロープを回したら、先端側を本線にくるりと巻きつけて先端を対象の木側へ入れます。この状態がハーフヒッチとなります(写真2)。

ハーフヒッチだけでは心許ないので、先端をさらに本線に巻きつけて今度は先端をロープ自身がつくった輪のなかへ入れます(写真3)。このまま結び目を絞ればハーフヒッチを2回繰り返したツーハーフヒッチ(ふた結び)が完成します(写真4)。

ふた結びの構造がわかったところで、実践するときにおすすめしたいのがふた結びを応用型の「引き解けふた結び」にして使うこと。ふた結びの2回目の締め込みの際にロープの末端を通しきらず、折り返して結びの外に残しておくと、末端を引くだけで結びをほどくことができます(写真5)。

引き解けふた結びはふた結びよりも強固ではなくなりますが、ロープにテンションがかかり続ける使い方をすれば簡単にほどけることはありません。

MATOME
まとめ

ロープワークには大きく分けてふたつの機能があります。ひとつは摩擦によってものを強固に固定すること。もうひとつは、動滑車の原理を生かして、人力だけでは生み出せない力をつくりだすこと。タープの設営はこのふたつのロープの力を体感するのに絶好のトレーニングになります。

そして、ロープワークが身につくと、野外でできることも行ける場所も飛躍的に拡張していきます。重量物の固定や移動、自身の安全確保……。見方を変えれば、ロープワークが身についていないと挑戦することもできないアクティビティや場所がたくさんある、と言えるかもしれません。

ロープワークを早く習得するコツは、日常的にロープに触り続けること。手の届く場所にロープを置いて反復練習しているうちに、考えなくてもスルスル結べるようになっていきます。

GROW CHART
成長スコアチャート
野性4
5知性
3感性
アクティビティ
つくる
環境
山 ・ 川 ・ 森 ・ 海
季節
春 ・ 夏 ・ 秋 ・ 冬
所要時間
~30分
対象年齢
小学校中学年以上
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