キープ協会が指定管理者として管理運営する山梨県立八ヶ岳自然ふれあいセンター館長、キープ協会が受託している山梨県地球温暖化防止活動推進センター副センター長を兼任する。環境教育事業の全体統括をはじめ、指導者養成事業、企業との協働事業などを担当している。都留文科大学非常勤講師、立教大学ESD研究所客員研究員、日本インタープリテーション協会理事、JAPAN OUTDOOR LEADERS AWARD運営委員なども務めている。編著に『インタープリター・トレーニング』(2014年、ナカニシヤ出版)がある。
皆さんにとって身近な自然である自分の家や近所にはどんな生き物がいますか?この活動では生き物探検隊になったつもりで、生き物を探します。その結果を地図に落とし込んでいくと、近所に意外と多くの生き物がいることや、生き物と身の回りの環境との関係性やつながりに、気づくことができるでしょう。
マップにしたい場所や範囲を決めます。庭や家の周り、近所の公園などどこでも結構です。場所が決まったら、模造紙やカレンダーの裏紙に上から見た地図を描きます。
身近な所にもいろいろな生き物がいることを知りたいので、場所は広い範囲に設定するよりも、狭い範囲(庭や家のすぐ近く)で行うことをお勧めします。また、手軽に行いたいので、できるだけ近所が良いでしょう。
決めた場所にどんな生き物がいるか探します。地面や木、花壇、植木鉢の下、空など探していきます。生き物を見つけたら、ふせんに生き物の絵を描きます。上手に描けなくても自分でわかればOKです。描けたら再び生き物を探していきます。「探す」と「描く」を繰り返していきます。
虫眼鏡で良く観たり、捕まえて観察したりするのも良いでしょう。絵が描けたら逃がしてあげてください。生き物の写真を撮り、後でじっくり絵を描くこともできます。
用意しておいた地図に生き物の絵が描かれたふせんを貼ります。どこで見つけたのか思い出して地図に貼っていきます。全てのふせんを貼ったら、ご近所生き物マップの完成です。地図に場所や日付を書いておくと良いでしょう。
絵よりも写真の方が良いという人は、プリントした写真を貼ることもできます。
どんな生き物がいたのか?どこにいたのか?なぜいたのか?食べ物は何なのか?○○はいないのか?など考えながら生き物マップを眺めてみます。また、気になる生き物は図鑑やインターネットなどで調べてみます。
考えたり、調べたりすることでその生き物のことをより知ることができます。
生き物と身の回りの環境との関係性、生き物と別の生き物のつながりなどが見えてきたでしょうか?この活動のお勧めは1回だけで終わらせずに、比較をしてみることです。季節毎や月に1度行うことによって、時期を比べてみる(ふせんの色を分けるとわかりやすいです)。異なる場所で行うことによって、場所を比べてみる。このことを通して、さらに発見があるでしょう。さらに生き物に来てもらうためには何が必要か考え、実際に作業してみるのも楽しいです。