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2019.12.121251 views

「保温」と「補給」を意識して、防災キャンプをはじめよう

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藤原祥弘

エディター/ライター
キャンプを防災の技術にする!

年々、苛烈さを増していく日本の災害。地震、台風、水害……。自然災害はどこか遠くの出来事ではなくなり、明日にも自分にふりかかるかもしれないものになりました。「いざ」に備えて、道具や食料を用意しておかなくては……と、誰もが思っているでしょうが、防災についての情報が溢れかえり、何からそろえれば良いのか分かりづらくもなっています。そんな時、ヒントになるのがキャンプです。ライフラインから離れた場所で生活をまかなうキャンプには、防災のノウハウがたくさん詰まっています。そして、防災を意識したキャンプのキーワードになるのが、「保温」と「補給」です。この2つを前提にするだけで、被災時にどんなものが必要か明確になります。普段から被災時をイメージして道具を用意し、キャンプを楽しんでおけば、災害に余裕をもって対峙できます。

READY
準備するもの
  • <持ち出しバックパック>

  • ダウンジャケット

    1着

  • ダウンパンツ

    1着

  • バックパック

    1個

  • レインウェア上下

    1式

  • 着替え一式

  • 洗面具

  • 寝袋

    1個

  • マット

    1個

  • トイレットペーパー

    1巻

  • 救急セット

  • 太陽光充電ライト

    1個

  • ヘッドランプ

    1個

  • 換え電池

  • ナイフ

    1本

  • ライター

    1本

  • ロープ

    1~3本

  • <車載>

  • テント

    1張

  • タープ

    1張

  • 長靴 

    1足

  • 卓上コンロ

    1個

  • キャンプ用クッカー

    1式

  • 浄水器&ウォーターバッグ

    1個

  • ノコギリ

    1丁

  • ソーラーパネル

    1個

STEP 1

保温と補給を意識する

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    体温を保ち、補給ができれば人は死なない
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    野外では家に変わる防護の方法が必要

人間が身ひとつで野外を生き抜くには、いくつかの外せない条件があります。そのうちでもっとも重要な原則が「体温を適切な温度に保つ」ことと「水と食物を補給し続ける」ことの2点です。この2点が確保できて睡眠と休養がとれれば、基本的に人は死にません。

私たちの普段の暮らしでは、衣類と家屋、空調によって快適な体温を保っています。野外やあるいは被災時には、家屋が倒壊したり空調が使えなくなるので、別の方法で快適な温度を作り出さなくてはいけません。

そしてもうひとつの重要な要素である「補給」は備蓄と調達の二つの手段が考えられます。次ステップ以降はそれぞれの具体的な方法を考えていきましょう。

STEP 2

道具をそろえる

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    左ブロックがバックパックの内容、右が車載
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    防水型のパックが便利

防災キャンプに必要な道具は一般のキャンプとまったく同じ。ただし、一般のキャンプが楽しむことに重点を置くのに対し、防災を意識したキャンプでは命をつなぐことに注力します。

より具体的にいえば、防災キャンプでは「少ない道具で最大の効果を生む布陣」を考えましょう。道具選びの第一の条件は、自力で運べるものであること。どんなに高性能であっても、持ち運べなければ被災時には使えません。自身のライスタイルや暮らす地域の交通事情に応じて「バックパックひとつで運べるもの」を基本にして、車やバイクなどの手段で運べるものを用意します。

バックパックはいわゆる非常持ち出し袋と考えてOKです。自宅以外の避難場所に入る時の装備を収めます。入れるのは防寒着、レインウェア、着替え、マット、寝袋、ヘッドランプ、救急セット、ナイフ、ライター、ロープ、洗面具、トイレットペーパーなど。これらに加えて携帯電話や充電器、貴重品、当座の飲料水も収納するので、バックパックは容量にある程度余裕があり、内容物を濡らさない防水仕様のものがおすすめです。

そして車などに用意するのはテント、タープ、長靴、カセットコンロ、クッカー&カトラリー、浄水器、ノコギリ、ソーラーパネルなど。状況に応じてこれらの道具はバックパックに入れてもよいでしょう。そして車には、これらの道具に加えて飲料水や食料を積み込みます。写真は私の例ですが、この装備に水と食料があれば数ヶ月をしのぐことができます。

道具選びで重要なのは、「命をつなぐのに欠かせない道具」なのか「被災時の生活の質を高める道具か」の見定め。前者からそろえ、後者は自身のニーズによって拡充していきましょう。

STEP 3

何を身につけるか

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    防寒するならダウンの上下が快適
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    ウールのアンダーはにおいにくい
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    普段の足元は靴、雨に備えて長靴も用意
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    水を通さないレインウェアは早めに導入

気温の低い時期の衣類はとにかく保温に注力。長く着用してもにおいにくいウールの上下に、フリースなどの中間着を重ね、その上に中綿の入った防寒着を身につけます。

現代では多くの人が、ダウンジャケットのような暖かい防寒着を持っているでしょうが、防寒を意識して新たに衣類を導入するなら、最初に買うべきはダウンのズボンです。体熱は防寒の貧弱な部分から奪われていきますが、日本人は下半身の防寒に無頓着な傾向があります。下半身を覆う中綿入りのズボンを履くだけで、上半身を着膨れさせなくても体を暖かく保つことができます。

そして、ダウンのズボンには「行動中も暖かい」というメリットがあります。寒い時期の野営では暖かい寝袋が必要ですが、ダウンの上下があれば、寝袋を薄くコンパクトなものにでき、しかも寝袋を出ても暖かく過ごせます。

暖かさの確保が必要な冬とは反対に、夏場は体熱を放出することが重要です。においにくさでは薄手のスポーツ用のウールがよく、熱と汗の発散では化繊のシャツが快適で、また短時間でもよく乾きます。

体を温める手段や着替えが限られる状況で、絶対に避けたいのが体を濡らすこと。一度濡れると気化熱によって際限なく体温と体力が奪われてしまうので、全身を覆えるレインウェアも早いタイミングで購入しておきましょう。

足元は地面が乾いていればローカットのトレッキングシューズ、ぬかるんでいる場合は長靴が最適。くるりとまとめられる長靴は何かと便利です。

MATOME
まとめ

私たちは普段、まるで意識しないままライフラインに自分の生殺与奪を預け、いわば社会に飼養されることで快適な生活を送っています。そのことを突然つきつけるのが自然災害です。水、食料、寝床……。自然災害に直面した時、当たり前だと思っていたものが当たり前でなかったことを私たちは知り、それと同時に、自力ですべてをまかなう生活がはじまります。自然災害に遭った時、冷静に対処するには毎日の備えが重要です。
「防災キャンプ」は自分に何が足りていないかを洗い出す絶好のレッスン。キャンプを通じて、電気、ガス、水道が絶えた時に何ができるかをイメージし、それに対処する技術と道具をひとつずつ備えていきましょう。

GROW CHART
成長スコアチャート
野性4
5知性
4感性
アクティビティ
感じる
環境
山 ・ 川 ・ 海 ・ 公園
季節
春 ・ 夏 ・ 秋 ・ 冬
所要時間
半日
対象年齢
小学生高学年以上
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