55123bdb c92e 4f9f 8850 45bf4883afe4
2022.10.201165 views

生木の木工「グリーンウッドワーク」をバターナイフづくりで始めよう

11

長野修平

クラフト作家、焚き火&野外料理人
柔らかい生木を削って生活雑貨をつくろう

朝の食卓に木のバターナイフやスプーンがあると、とても気持ちよく1日をスタートできます。そんな天然素材の木製カトラリーをお店で買ってくるのもいいけれど、もし自分で作れたら最高だと思いませんか。僕はそんな暮らしがしたいと思って、木を削って暮らしの道具を作ってきました。

これまで、木を加工して物を作るときには何年もかけて乾燥させた木材を買ってきていましたが、あるとき出会ったのがスウェーデンの木工家のパフォーマンスでした。なんでも彼は、切ったばかりの生木からスプーンやヘラを削るというのです。生木は柔らかく、ナイフでもザクザク削れるため、自由なデザインの形に削り出すことができます。

この技法は生木=green wood、ナイフで削る=cavingをくっつけてグリーンウッドワークと呼ばれています。その後、彼とは日本やスウェーデンのイベントで繰り返し会い、生木から削ることの面白さや奥深さ、生木ならではの削り方、そしてグリーンウッドワークが身近にあるスウェーデンのライフスタイルまで様々なことを見せてくれました。ここではそんなグリーンウッドワークの世界をお伝えします。

READY
準備するもの
  • ナイフ

    1~2本

  • ノコギリ

    1本

  • 生木

    必要量

STEP 1

「生木=グリーンウッド」を手に入れよう

  • Sp 3a62f6a5 90bc 4528 9138 1aba5343fb95
    伐採したてのシラカバの丸太

材料となる生の木は、切ってから間がないものが柔らかくて削りやすいです。長いままならば、日陰に置いておけば1ヶ月くらいは大丈夫。短く切ったものなら、ラップで巻いてビニール袋に入れて冷蔵庫で保存すると1ヶ月くらいは大丈夫。そう、生野菜と同じですね。

木の種類としては素直に割れるタイプの木がいいです。今回使ったのはシラカバの直径7cmくらいの丸太。日本では北海道から東北、本州の高地に自生している木です。スウェーデンではこのシラカバが本当に多く自生していて、グリーンウッドワークには欠かせない樹木のようでした。

僕はシラカバの他に、ホウ、キリ、サクラ、ナラ、クリ、クワ、ヒノキなどを使っています。素材には、枝分かれや節跡がなくて真っ直ぐな「素直」と呼ばれる部位が向いています。

POINT

繊維が素直で、真っ直ぐに割りやすい木を探します(ケヤキは割れにくく不向きでした)。マツはマツヤニが出る場合があります。また、ウルシの仲間のように樹液に有害な成分があるものやトゲのある木なども注意が必要です。
?
入手方法は、木を除伐した場所などで譲ってもらうのがベストです。木の種類も教えてもらえたりします。私有地や公園などで勝手に切ることはできません。自分で切る場合は、必ず許可を得て、万全の安全対策を施して行ないましょう。

STEP 2

「グリーンウッドワーク」に必要な道具を準備しよう

  • Sp 2adda1c7 9122 45fc aaa2 49fbbc85469d
    ノコギリとナイフ2種

グリーンウッドワークには生木を切って、割って、削る作業があります。最初の工程が、丸太を必要な長さに横に切る「玉切り」。その作業に必要なのがノコギリです。今回は細めの丸太の切断に向き、雑木も切りやすい粗い目のノコギリを使いました。押しても引いても切れるタイプのノコギリは、とても楽に素早く切ることができます。折り込み式なので持ち歩きにも安全です。

玉切りした細丸太を縦に割るのは、刃の厚みがあり丈夫な両刃のナイフです。私が愛用するナイフはスウェーデン製で刃に3.2mmの厚みがあり、刃の長さが9cmのもの。ハンドルグリップはラバー製でしっかりと安全に握ることができ、直径が7cm径程度の木までなら柿割り(※後述)に使うこともできます。

木から削り出す作業は前記の刃の厚みがあるナイフでも可能ですが、繊細なカーブや少し複雑なデザインにしたい場合は、細身で薄い刃のナイフもあると美しく削れます。

STEP 3

丸太を「玉切り」しよう

  • Sp af005575 363d 4dc3 b0a3 f6837d21fd68
    丸太に直交する向きで刃を入れる

伐り倒されたままの長い丸太を、活用したい長さに筒切りすることを「玉切り」と呼びます。今回は直径7cmの丸太を長さ16cmに切り出します(この長さは我が家でバターナイフを使ううちに行き着いたベストな長さです)。枕と呼ばれる台へ丸太を載せ、足などでしっかりと丸太を固定してから、台の外側の際をノコギリで切ります。

ノコギリは材に対して直交する向きで刃を当て、切り口が斜めにならないようにその角度を最後までキープします。切り進むときは、ノコギリの刃の切れ味をサポートするような感覚で前後させます。使用するノコギリに合った力と速度で切っていきましょう。

MATOME
まとめ

グリーンウッドワークは木工の中では非常に始めやすいジャンルです。準備する道具もごくわずかで数千円あれば始められます。難しいのは生木の入手かもしれません。僕は街中に住んでいたときは、近所の公園や街路樹の伐採を目にしたときに「木を少しもらってもいいですか?」と聞いては譲ってもらっていました。近所や友人の家で庭や畑の木を切ったものもよく頂いていました。また、キャンプ場などでは管理人さんに尋ねて、最近伐採した木を分けてもらったり、冬に雪倒れしたり台風で折れたりした木から切らせてもらっていました。

こんなふうに、ひと声かけたり、気に掛けておくと日常のなかでも素材を入手することができます。どうしても素材の入手が難しい場合はグリンウッドワーク向けの生木の真空パックも売られています(「グリーンウッドワーク」「素材」などの語句で検索してください)。

また今、全国でグリーンウッドワークのコミュニケーションスペースが生まれているので、そんな場所で聞いてみるのもいいでしょう。

GROW CHART
成長スコアチャート
野性2
4知性
3感性
アクティビティ
つくる
環境
山 ・ 森 ・ 街 ・ 公園
季節
春 ・ 夏 ・ 秋 ・ 冬
所要時間
1時間~3時間
対象年齢
小学校中学年以上
やった!レポを投稿
写真とコメントをみんなと共有しましょう。
※画像サイズが大きい場合、通信料などがより多く発生します。
ログインしてやった!レポを投稿しよう!
※投稿するにはログインが必要です。
Profile
あと140文字
EVERYONE’S REPORTS
みんなのやった!レポ
やった!レポはありません。
コメント
Profile
あと140文字
クリップしたユーザー(6人)
LATEST HOW TO
新着のHow To
NEWS
お知らせ