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【連載】ブッシュクラフト入門#7 サバイバル術「シグナリング」を覚えておこう!

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川口拓

WILD AND NATIVE 代表
シグナリングを身につけて、サバイバルスキルを磨こう!

野外活動中に遭難してしまった。災害に遭って、ライフラインから孤立してしまった。そんな時、救助がそこに来ているのに、こちらの存在に気付かれず、見つけてもらえず、命を落としてしまう。こんなケース、実は少なくありません。私が今まで読んだ、実際にサバイバルな状況を生き延びられた方の手記にも、必ずと言っていいほどそんな体験が出てきます。
例えば、上空を飛行機やヘリが通り過ぎて行ってしまう。一瞬の期待が頂点まで登りつめ、また一気に奈落の底へ突き落とされるような体験。心身ともに極限状態にある時には、耐え難い出来事でしょう。
「見つけてもらう」というテクニック「シグナリング」は、非常に重要なサバイバル術であり、また一方で最も軽視されがちなものでもあります。
今回は、しっかりと要点をおさえた、少ないアイテムでの「シグナリング」のテクニックを紹介します。野外活動時に限らず、都市災害対策などにもぜひ取り入れてみてください。

【連載】ブッシュクラフト入門
#1 ペグ作りで覚えるナイフの使い方
https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/86
#2 タープと2種類のロープワークでつくるシェルター
https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/87
#3 フォックスウォークで地球と歩こう
https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/90
#4 トラッキングベーシック
https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/96
#5 ナイフ一本で挑戦!快適な焚き火ベンチをつくろう
https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/103
#6 マルチに使える薬草ミストを仕込もう!
https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/117
#7 サバイバル術「シグナリング」を覚えておこう!
https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/124

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READY
準備するもの
  • LEDフラッシュライトとスペアの電池

  • 手鏡(雑誌の付録などでもOK)

  • ホイッスル

  • それらを入れるバッグやポーチ

STEP 1

「シグナリング」の意味をしっかりとおさえよう!

  • ハイキングやキャンプへ

「シグナリング」という言葉の意味を、ここでは、<自分の居場所を「知らせる」>と定義しましょう。
ハイキング、登山、キャンプなど、どこか野外活動へ出掛ける際には、必ずその行き先を誰かに「知らせて」おきましょう。これも立派な「シグナリング」です。
公共のキャンプ場だから、どうせ安全だからと言って、「週末はキャンプに出掛けてくる」と何となく伝えるだけでは、万が一何らかの理由で行方不明になってしまっても捜し様がないのです。

POINT

ハイキングや登山など、特に長距離を移動するような場合には、出発地点、経路、ゴール地点を必ず伝えておくこと。これによって万が一遭難してしまった時でも、救助する側が、捜索する場所の見当をはるかにつけやすくなり、発見してもらえる可能性がグンとあがります。

STEP 2

「シグナリング」の道具を選ぶ

  • コンパクト、どこでも手に入る道具を

緊急時の「備え」をするにあたって、「バックアップ」という非常に大切な考え方があります。緊急時のAという方法が機能しなかった時に、Bという別のアプローチ方法を準備しておくということです。
「自分の居場所を捜索している側に知らせるのにはホイッスルが良い」とひとつに絞るのではなく、可能であれば複数の道具を用意します。そして、それぞれの道具がどんな利点を持っているのかをしっかりと把握したうえでチョイスしましょう。
今回の道具は、昼、夜、晴れ、曇り、雨など、様々な状況に対応出来るラインナップです。

STEP 3

シグナリング① 手鏡を使う

  • 写真①

どれだけ明るいフラッシュライトがあったとしても、太陽の光りには及びません。日光を利用できる時は、ぜひこれを味方につけましょう。当然晴天時のみですが、空を飛んでいるヘリコプターなどにも、充分に光が届きます。
今回は、どこにでも持ち運べるという利点を優先し、手鏡を使いますが、大きければ大きいほど目立つシグナルを送れます。

近距離であれば、反射している光りが見えて、それを対象物に合わせられますが、例えば空を飛んでいるヘリコプターなどには、きちんと光りが届いているかどうか分かり難いです。そこで写真①を参照に以下のテクニックを覚えておきましょう。
左手を伸ばし、ピースサインで照準を作ります。左目をつむり、右目で対象物を照準(指の間)に入れたら、左手の甲に反射光が当たるように立ち位置を調整します。そこから反射光を上にずらせば、闇雲に光りを反射光を当てようとするよりも、操縦者に気付いてもらえる可能性が高くなります。

POINT

手元でちょっと角度がずれると、その延長線上の光りは対象物から大きく逸れてしまいます。右目のすぐ傍らに鏡を置いてください。また、対象物の上下左右に小刻みに動かすと効果的です。光りの動きや点滅は、一定の光りよりも注意を引きやすいです。

STEP 4

シグナリング② LEDフラッシュライトを使う

  • 写真①:○コントラストを利用し日影から
  • 写真②:×明るい所からだと届きにくい
  • 写真③:手の平で光を隠し点滅させる
  • 写真④:手の平で光を隠し点滅させる
  • 写真⑤:なるべく全方向に

消防、警察、警備関係者などの間で使用されているSure Fire などのフラッシュライトは、非常に明るく効果的ですが高価です。ホームセンターなどで売っているLEDフラッシュライトも、実験したところ、昼間でも数百メートル離れた所へ光が充分届きます。フラッシュライトが活躍するのは、日光の使えない曇りや雨の日、それから夜です。(雨天でも使用可能な防滴ライトを選びましょう)

今回チョイスした道具は、コンパクトさと、単三電池1個で使用可能という利点をとりました。とにかくその道具の性質をよく知っておくことが大切です。

興味のある方は、SOSのモールス信号などを覚えておきましょう。下記にYouTube動画のリンクを張っておきます。(音は無視してください)
参考サイト http://www.ftect.com/blog/dic_sos
https://www.youtube.com/watch?v=MKZ6rlqu-pg

POINT

・シグナリングで重要なのは「コントラスト」です。特に昼間は、背景の暗い場所、日影などからシグナルするようにしましょう。また、なるべく目線に近い位置で使用します。(写真①②参照)

・光を点滅させたり、動かしたりすると注意を引きやすいです。点滅させる際には、スイッチのON/OFFを繰り返すのでなく、手の平などで光りを隠すとよいでしょう。(写真③④参照)

・こちらからは見えない誰かに光が届くかもしれません!なるべく全方向に光を届けましょう。(写真⑤参照)

・第一のバックアップは予備バッテリーです。必ず一緒に携帯しましょう。

STEP 5

シグナリング③ ホイッスルを使う

  • 3回吹き
  • その反応を良く聞く

ホイッスルの利点は、昼夜を選ばないところ。また、茂みの中や、災害時家に閉じ込められた時など、自分の姿が救助側に見えなくてもシグナルが届くことです。少ない息量で大きな音が出る、緊急用のホイッスルを使いましょう。

POINT

・細かいSOS信号の送り方などもありますが、とりあえず3回吹き、その反応を良く聞くというサイクルを覚えておきましょう。

・音のシグナルは、救助側に大まかな場所を知らせることしか出来ないため、特に繰り返し送る必要があります。フラッシュライトなどと組み合わせて、交互に使うのも効果的です。

STEP 6

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まとめ

今回ご紹介したのはほんの一例ですが、持っておくだけで命を救ってくれるかもしれないシグナリングアイテムです。小さな入れ物に全て入ってしまうので、通勤通学のバッグに入れておくのもおすすめです。また、携帯電話はもの凄く強力なシグナリングアイテムです。アプリなども利用し有効に活用しましょう。
万が一何も持っていない状況に陥ってしまっても、慌てず、「コントラスト」をキーワードに、何か工夫してシグナルを送りましょう。(実際、身につけていた真っ白な下着を旗のように振って助かったという例もあります)
また、広い公園や森の中などで、練習をしておくのもおすすめです。安全をしっかりと確保した上で、隠れんぼなどのゲームと組み合わせても楽しいかもしれません。日常と緊急時の差が少なければ少ないほど、落ち着いた行動がとれるので、親子で遊びながら体験しておけば、子どもでも充分に体得できるサバイバル術です。シグナリング、ぜひやってみて下さい!

※こんなサバイバル術を親子で遊びながら、沢山身につけられる『キャンプでやってみる子供サバイバル』も気が向いたら是非手にとってみてくださいね。
http://amzn.to/2s72p2R

GROW CHART
成長スコアチャート
野性4
4知性
2感性
アクティビティ
その他
環境
川 ・ 森 ・ 公園
季節
春 ・ 夏 ・ 秋 ・ 冬
所要時間
30分~60分
対象年齢
小学生高学年以上
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