HOW TO

How To一覧
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  • 人の暮らしに欠かせない要素を「衣・食・住」と表現することがあります。この3つの要素の筆頭に掲げられるように、私たちが生活を営み、命をつなぐうえで衣類はたいへん重要です。しかし、生活の根幹を支える衣類を自分で作ったことがある人は、少ないのではないでしょうか、ましてや布の素材となる綿花から育てた人はごくわずかでしょう。私たちは1枚のシャツを織るのにどれほどの広さの畑や手間が必要か知らないまま、日々衣服を身につけています。日本には、この島の風土に合った「和綿」というコットンがあります。日本人の生活を支えてきた和綿を育てて、衣類とは何か、ファッションとは何かを考えてみませんか?

  • 棒とそこに張り渡した弦、弦の震えを共鳴させる筒の3つで構成される一弦琴はもっともシンプルな弦楽器です。単純な構造なのに(単純だからこそ?)、弦を押さえる位置を変えれば、無段階に音を変化させることができます。あらゆる弦楽器の原初にある一弦琴を作って、音楽の不思議に触れてみませんか。

  • 宮原 悠

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    一年も終わりに近づくと、クリスマスに向けて街中は色とりどりの装飾で飾られます。家庭でも楽しめるクリスマスの装飾といえばクリスマスツリーとクリスマスリースでしょうか。なかでもクリスマスリースの歴史は古く、五穀豊穣や子孫繁栄、新年への祈願の想いが込めて家庭の戸口に飾られたと言われます。つまりこれはしめ縄の西洋版。思い思いの願掛けをして、自分だけのクリスマスリースを作ってみましょう。

  • 野営の技術のひとつだった飯盒炊爨に始まって、いまではキャンプでのレクリエーションの花形となった野外料理。たくさんの専門書が刊行され、キャンプ場ではサイトを離れずにずっと料理を楽しむ人も見られます。用意した食材に創意工夫を凝らして美味しい料理に仕立てるのは楽しいものですが、手の込んだ料理ならば家庭でもつくれます。せっかく野外で調理するのですから、野外でしかできない料理に触れてみるのはどうでしょうか? 屋内でつくる家庭料理は調味料や加工によって風味を高めていく足し算の料理ですが、その反対に料理の手数を引いていくことによって見えてくるものもあります。素朴な野外料理は、調理の根源について考えるきっかけを与えてくれるでしょう。

  • みなさんはハンモックにどんなイメージを持っているでしょうか。自宅でくつろぐときのスペースでしょうか。それともちょっとワクワクする遊具的な寝床でしょうか。なかには熱帯の家々で実用的な寝床として使われている様子を思い浮かべる人もいるかもしれません。どのイメージもハンモックの特徴を捉えていますが、私はこれらに加えて、「旅の道具」としての一面もみなさんに知ってほしいと思っています。ハンモックはくつろげて、寝るだけでワクワクして、涼しく眠れて、そして旅にも持ち出せる道具でもあるのです。寝床をつくるうえで必要なのは、2本の立ち木だけ。ちょうどいい木があれば、ハンモックは自宅の庭も、奥山も、斜面も、湿地の上も快適な寝床に変えてくれます。

  • 星 昇

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    私は今から14年前に、現在住んでいる福島県の山村に引っ越してきました。それまでずっと首都圏にしか住んだことのなかった私は、「空気が美味いってこういうことか!」とか、「隣近所の人たちとの会話が楽しい!」とか、都会とのいろいろな違いに衝撃を受けましたが、その中の一つに「夜が暗いな!」ということがありました。移住した集落は小さな温泉地だったこともあり、風呂は毎晩住民用の浴場へ歩いていくのですが、最初はその暗さになかなか慣れず苦労しました。ところがしばらくすると、「暗さ」にもいろいろなタイプがあることがわかってきたり、暗いことで得られる楽しさ、豊かさがあることに気づきました。今回は、そんな田舎暮らしに魅了された私からみなさんに、「暗闇の楽しみ方」をお伝えしたいと思います。暗闇を体験しに出かける際は、安全のため単独での行動は避けましょう。大型の野生動物と遭遇する可能性もあります。クマやイノシシ等の生息する地域では、それらに出会わないよう、鈴を鳴らす等の対策をしましょう。また、くれぐれも許可なく私有地に立ち入らないようにしましょう。

  • 戸門秀雄

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    「野の香り山の味」を謳って、「郷土料理ともん」を開店したのは1976年4月、私が24歳になる少し前のことでした。渓流釣りを通して各地の山渓に出かけた私は、いつしか多くの山人とも知り合いになりました。山梨県でヤマメ、イワナの養魚場を営むAさんとは、釣りによる親魚の採捕に何度も同行し、ワラビ狩りやヤマウド掘り、秋にはキノコ狩りにも出かけました。同様に長野県の伊那谷のBさんとはマツタケの山に入り、同じく福島県の奥会津のCさんとは、マイタケを目的に飯豊山の深山にも分け入りました。そのほかにも渓流釣りを通して知遇を得た多くの山人たちの協力を得て、山渓の幸を扱う「ともん」はスタートしました。私が抱いた〝山河に深く関わって暮らす〟夢はこうして始まり、まもなく半世紀になります。ここでは私の経験をもとに、季節を追って野生食材の採集の魅力についてお伝えしましょう。

  • 三森 典彰

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    最近、生き物の愛好家の間で水辺ビオトープづくりが再び盛り上がっています。水辺ビオトープは30年ほど前にも大きなブームがありましたが、当時は造成や管理の方法が確立されておらず、この時代につくられたビオトープには環境に対して悪い影響を残したものが多くありました。それらが生んだ負のイメージから、長いあいだ水辺ビオトープづくりは生き物の愛好家が手を出しづらい遊びになっていたのですが、この数十年で水辺ビオトープをつくることで自然環境にプラスの効果を生む技術が蓄積されました。小さな水辺ビオトープをつくって、地域の生き物たちに居心地の良いすみかを提供してみませんか。

  • 藤原祥弘

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    夏の人気の遊び場といえば……川! たくさんの生き物が暮らし、透明で冷たい水の流れる川は、いくつになっても心躍るフィールドです。そのいっぽう、川は大きな事故が起きやすい場所でもあります。若い頃にリバーガイドとして働き、一般の人より川や水の流れに詳しい私でも、子どもを連れて川に行くときは「今日こそ事故を起こすかもしれない」と常に緊張しています。驚くほど簡単に、水は人の命を奪います。悲惨な事故を防ぐには、川の危険を知って万全の準備をすることが必要です。入門者にも簡単に実践できる原則を知り、楽しく水遊びをしましょう。

  • のん

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    特徴のある香りを持つドクダミは、繁殖力も強くて厄介な雑草と思われがちです。しかし、意識を変えてよく見てみれば、ドクダミは宝物のような植物になります。現に中国から東南アジアにかけての地域では、ドクダミはポピュラーの食材です。花、葉、根っこまで余すことなく活用できるドクダミの家庭での楽しみ方をご紹介します。

  • みなさんは、イカを食べたことがありますか? さきいかや塩辛などの加工品を含めると、食べたことのない人はほとんどいないのではないかと思います。それくらい食材として身近なイカですが、生き物としての生態や魅力はまだまだ知られていないことばかり。生き物を知る方法の一つとして「解剖」があります。ここでは丸のままのイカを解剖し、最後に食べる方法を紹介します。イカの体には、これでもかと不思議と魅力が詰め込まれています。観察せずに食べるなんてもったいないですよ!

  • 日本で紙がつくられるようになったのはおよそ1500年前。その製法は日本で独自に編み出されたとも大陸から伝来したともいわれていますが、どちらにせよ日本人は野山の植物から繊維を取り、それを紙に漉いてきました。現代の製紙業では木材を化学的に処理して繊維を取り出して紙にしますが、昔ながらの紙漉きでは植物から強靭な部位を取り出して重ね合わせて紙にします。プロの漉く和紙のように均一にはなりませんが、まったくの初挑戦でも文字を書ける強さのある紙を漉くのは難しいことではありません。

  • 宮原 悠

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    皆さんは五穀豊穣という言葉をご存知でしょうか。現在の日本人の主食といえば米ですが、その他にも麦、粟(あわ)、黍(きび)、そして豆を加えた5種の穀物は米と同様に大昔から日本の食生活に欠かせない主要作物でした。その中でも豆=大豆は、育てるのが容易で収量も多く、古くは縄文時代の遺跡からも大豆の原種であるツルマメの痕跡が見つかっています。今回紹介する納豆はそんな五穀のひとつ、大豆を使った日本の伝統発酵食です。微生物の働きで豆の栄養価をさらに高めた納豆は、実は特別な道具を使わず家庭で作ることが可能です。納豆作りにチャレンジして、目に見えないミクロな自然を感じてみましょう。

  • 井手大介

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    「砂金採り」と聞くとアメリカのゴールドラッシュや時代劇がイメージされますが「現代でもじゅうぶん採れる!」と言ったら、みなさんは驚くでしょうか。私も取り組んでみるまで半信半疑でしたが、今ではポイントに出かけるたびに必ず砂金を採っています。しかし、丸一日かけても採れるのは0コンマ数グラム程度。かける労力に対してまるで儲かりません。だけど、それがいいのです。儲からないからこそ、自然界から元素のひとつである金を探しだすことに純粋な喜びを見出せます。地球が川に隠した金をみなさんも探してみませんか?

  • 唐澤 敏哉

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    生まれては消えていく波。それはまるで生き物のようです。しかし、神秘的に思える波も地球物理の原則によって発生します。そして、自然の恩恵を楽しむサーフィンにも、その裏には科学的な原理・原則が潜んでいます。科学的に波を理解し、良い波に巡り会えるようになりましょう。