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【連載】野生児育成計画#6 潮干狩りで狩猟採集生活にデビュー!

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藤原祥弘

エディター/ライター
潮干狩りは縄文時代から続く日本人のレジャーだ

日本各地の海辺に残る貝塚は、縄文時代のご先祖様たちが、生活からでたゴミを捨てた場所。ところによっては数mにもなる貝の層は、当時の人々が盛んに貝を採っていたことを教えてくれます。

時は下って江戸時代。いまではすっかり埋め立てられた東京湾の奥(品川区や江東区周辺)には大きな干潟があり、ここで潮干狩りを楽しむ姿が浮世絵としてたくさん残っています。

そして現代も春になると大都市周辺の潮干狩り場は多くの人で賑わいます。私たち日本人は縄文時代から江戸時代を経て現代に至るまで、ずっと潮干狩りを楽しんできたのです。

危険も少なく、家族で手軽に楽しめる潮干狩りですが、これだって立派な「狩猟採集」。ただのレジャーとしてではなく、「自分の糧を自分で得る」行為と捉え直すと、潮干狩りがまったく違う魅力を帯びてくるでしょう。

【連載】野生児育成計画
#1 大潮の夜を探検! 真夜中の磯遊び
https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/67
#2 「水切り」と「遠投」をマスターせよ!
https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/79
#3 木の枝からパチンコを作る!
https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/93
#4 焚き火を使って「干し肉」を作る!
https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/97
#5 春の小川で「草摘み」に挑戦!
https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/100
#6 潮干狩りで狩猟採集生活にデビュー!
https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/102
#7 空き缶でウッドガスストーブを作る!
https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/112
#8 五寸釘を七輪で熱してナイフを作る!
https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/118

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READY
準備するもの
  • ふたつきバケツ

    1個

  • 熊手

    人数分

  • 目の粗いザル

    人数分

  • 着替え

    適宜

STEP 1

道具を揃える

潮干狩りはとても少ない道具で楽しめる遊びです。貝を入れる容器さえあれば、素手でも楽しむことができます。しかし、短い干潮の間に効率よく採集するなら、熊手、バケツの2つは必須。これにキッチンで使う目の粗いザルがあれば、大漁は約束されたようなもの!

服装はその日の天候に合わせればなんでもよいですが、子供はもちろん、大人でもついつい深い場所へと入りたくなってしまうので、長靴があっても着替えは用意したほうがいいでしょう。

STEP 2

大潮の最干潮を調べる

潮干狩りに向いているのは、大潮の最干潮。このタイミングを知るには「タイドグラフ」や「潮見表」と呼ばれる潮の干満のタイミングを記した冊子が必要です。

現代では、インターネット上に各地域の潮見表がアップされているので、検索して確認するのが簡単。遊びに行くべき日を決めたら、最干潮の1時間以上前に現地に到着できるように調整しましょう。大漁するには、下がる潮とともに最前線を掘り進むのがベストだからです。

STEP 3

大漁ポイントを見極める

現地に着いたら地形をチェック。内湾を好むアサリの場合、砂浜一面に生息しているわけではなく、彼らなりに生活しやすい場所を選んで住んでいます。

砂浜には波の力で砂の小さな丘ができることが多いのですが、この丘と丘の間の「谷の部分」にアサリは住んでいます。

この谷を見定めたらまずは試し掘り。手近な場所をいくつか掘ってみて、アサリの密度が濃い場所を選んで掘っていきましょう。どこも同じように見える谷にも、アサリなりに居心地が良い場所があるのか、暮らしやすいところにはかたまって生息しています。

干潮時に真っ先に露出する場所は、砂が固くしまっているので掘りづらく、またアサリも多くありません。谷の部分のひたひたに水がある部分が掘りやすいでしょう。

STEP 4

最前線でザルをふるえ!

アサリが濃いラインを発見したら、常に谷の最前線をキープ。下がる潮とともに沖へ沖へと攻めていきましょう。

水のある谷の部分では、砂を掻くと水が濁り、アサリが見つけづらくなります。そこで活躍するのがザル。砂ごとアサリをザルに掻き込んでそれを海中でふるえば、アサリだけを残して選別することができます。

STEP 5

アサリの選別と砂抜き

潮が満ちるか、潮干狩り場の規定量に達したら潮干狩りは終了。最後に波打ち際で収穫した貝を選別します。採っている間はついつい小さな貝まで残してしまいがち。節度を持って、小さな貝は放流し、殻が割れた貝や貝殻も海に残してきましょう(割れた貝は水が腐る原因になる)。

持ち帰る際は、近場であればその場所の水を一緒に汲んで、水がこぼれないように蓋をして持ち帰ります。移動時間が1時間以上かかったり、気温が高い時期は水につけたまま持ち帰ると酸欠を起こします。その場合は貝の水を切って袋に入れ、水はペットボトルなどで別にして持ち帰りましょう。

アサリの砂抜きは住んでいる場所の水が一番ですが、水を持ち帰ることができない場合は、家で塩素を抜いた水道水と塩を合わせ、3%前後の塩水をつくることでも砂抜きをすることができます。

POINT

3%の塩水を作るには、例えば1Lの水に対し、塩は30g程度使用します。

STEP 6

アサリを食べる

砂抜きの済んだアサリは、水を切って数時間空気にさらすと旨味が増します。これはストレスを感じたアサリが、体のなかに「コハク酸」という物質を作るため。料理をする数時間前に水から出すだけで、料理の味がひと味もふた味も変わってきます。

STEP 7

『やった!レポ』に投稿しよう

潮干狩りを楽しんでみたら写真に撮ってみましょう。採集した貝や調理した料理を『やった!レポ』に投稿して、みんなとシェアしませんか?質問や感想はコメントに記入してください。

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MATOME
まとめ

今回は内湾に生息するアサリを例にとりましたが、日本各地に地域ごとの地形・貝の種類に合わせた潮干狩りが残っています。

紹介した方法は主に太平洋岸の内湾で通用する方法。場所が変われば最適な採集方法が変わってきます。そんなときに頼りになるのが、昔から地域で潮干狩りを楽しんできたお母さん方。声をかえてみれば、その土地に伝わる採集方法や食べ方を教えてくれるでしょう。そしてそんなお母さん方を遡って行った先には、江戸時代や縄文時代に潮干狩りを楽しんだご先祖様たちがいます。

何億年も続いてきた潮の満ち引きを感じながら、そんなことに思いを馳せるのも、潮干狩りの楽しみのひとつです。

【連載】野生児育成計画
#1 大潮の夜を探検! 真夜中の磯遊び
https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/67
#2 「水切り」と「遠投」をマスターせよ!
https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/79
#3 木の枝からパチンコを作る!
https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/93
#4 焚き火を使って「干し肉」を作る!
https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/97
#5 春の小川で「草摘み」に挑戦!
https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/100
#6 潮干狩りで狩猟採集生活にデビュー!
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GROW CHART
成長スコアチャート
野性4
2知性
3感性
アクティビティ
食べる
環境
季節
春 ・ 夏
所要時間
半日
対象年齢
小学校低学年以上
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