デザイン体操は、自然がデザインした『美しいお宝』を発見する、宝探しエクササイズ。自然に潜在する不思議を知覚し、お宝発見の喜びを分かちあいながら、子どもの世界を無限大に広げるデザイン演習シリーズです。街中の公園の慎ましい自然の中にも、地球のすべての不思議と永遠の美が存在します。偉大な学者が生涯をかけても研究しつくせないほどの不思議が、その中に凝縮されています。好奇心「センス・オブ・ワンダー」を全開にして、芸術家としての直感を研ぎ澄まし、科学者の眼で身のまわりの自然を観察する。そして発見の喜びを分かちあい、その先にあるさらなる不思議に想像を膨らませる――デザイン体操の「観察ー発見ー記録ー想像」のステップは、不思議の世界に飛び込むための助走のステップでもあります。この演習は一人でもできますが、子どもと大人でチームを組んで実践するのが理想的。発見には、子どもの目が断然に有利で、発見を詳細に記録し、発見の向こうの想像を膨らますためには大人の手助けが必要だからです。今回のテーマは『美しい円形』の発見。それでは、身近な自然の中に隠れている『美しい円形』の宝探しを、子どもといっしょに始めてみましょう。
「お香」というと、みなさん何を思い浮かべるでしょうか。仏壇にお線香をあげる方は多いと思いますが、最近はコンビニでもアロマのインセンススティックを見かけるようになりました。お香は、最も手軽な香りの楽しみ方のひとつです。香水とは違い、お香は「燃焼」を前提としています。この言葉、みなさん覚えていますか?中学校の理科で習いましたね。広い意味では、お焼香や焚き火も「燃焼」なくしてはありえないので、お香の仲間といえます。今から約1400年前、淡路島の海岸に漂着した木片を漁師が火にくべたらよい香りがした。それが香の始まりであるという逸話が日本には残っています。世界を見渡してみても、焚香料の歴史はパフュームの歴史よりもずっと長く、それは人類が火を扱いはじめた時に始まっていたのではと考えることもできます。何かを燃やすと、かならず香りが出る。その温度とスピード、そして香りの内容をコントロールしたものが「お香」です。人類の壮大な歴史に思いを馳せながら、枯葉や樹脂など自然の素材を使って、オリジナルのお香(インセンス)を作ってみましょう。*子供は必ず大人と一緒に作業しましょう
日本の正月飾りの歴史は古く、一般家庭でも、平安時代後期には門松を飾る風習が始まっていたと言われています。正月飾りとして今も一般的に供えられているのが門松や鏡餅、そして今回作り方をご紹介する「しめ縄飾り」です。いずれも元々は「依代(よりしろ)」、つまり神が降臨する目印であり、家内の安全や豊穣などを祈る為、そして「結界(けっかい)」、悪しきもの・忌むものがやってこないよう祈る為のものです。このHow toでは、身近なフィールドへ出かけ、材料集めをするところからスタートし、しめ縄を自作する方法を紹介します。自宅でバケツ稲やプランター田んぼをしている方は、脱穀したあとの稲わらを使うと、愛情込めて育てた稲を無駄なく活用していただけます。オリジナルのしめ縄を作り、正月飾りを準備して、新しい年を迎えてみませんか?
野や畑で採れる自然の植物から、風味豊かで味わい深い「ワイルドコーヒー」が作れるのを知っていますか?ワイルドコーヒーは、穀物やシイの実などのドングリでも作れますが、秋から冬にかけて旬なのが、タンポポコーヒー。使用するのは、主にタンポポの根っこ。春に向けて根っこに養分を蓄わえるこの季節は、採取するには最適です。「イヌリン(植物によって作られる多糖類)」が増え、甘味が出るため、滋味深いコーヒーを作ることができます。またタンポポは、「蒲公英(ホコウエイ)」という生薬名があり、西洋ハーブでも「Dandelion(ダンデライオン)」と呼ばれる立派な薬草です。肝機能の改善や血糖値を下げる効果などがあることがわかっており、沢山飲んだり、食べたりするクリスマス、忘年会、お正月にぴったりです。焙煎するためコーヒーに似た風味がありますが、カフェインレスなので、カフェイン摂取を控えたい人にもおすすめ。春に向けて、畑や庭の手入れをする時に、タンポポを抜く方も多いのではないでしょうか。丈の高い草も枯れて、タンポポも見つけやすい季節。ただ抜いてしまうのではなく、そのパワーを味わって見ませんか?
植物標本とは、植物の保存技術のこと。植物の全体または部分を乾燥処理して、台紙に貼り付けて保存する「押し葉標本(おしばひょうほん)」や、アルコールなどに浸して保存する「液浸標本(えきしんひょうほん)」があります。採集地、採集年月日、採集者などの情報を記入した標本ラベルを付けて自然科学の研究資料となり、さまざまな目的に活用されるそうです。最近は、鑑賞目的などで、ガラス瓶に植物を入れて専用オイルで満たした液浸標本「ハーバリウム」が人気です。そこで「葉脈標本」に続き、WILD MIND GO! GO! 編集部が、観賞用の液浸標本「ハーバリウム」作りに挑戦しました。花や葉っぱの美しさに触れながら、意外にも少しの材料でできるハーバリウム制作。ぜひ皆さんも挑戦してみませんか?「葉脈標本を作ってみよう!」https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/94
5月頃、入梅の前くらいから開花とともにその存在感を増すドクダミ。身近にありふれた野草で、抜いても抜いても生えてくる庭の管理上の厄介者だったり、その独特な香りで嫌われ者になることの多いドクダミですが、「十薬」という別名を持つ優秀な薬草でもあります。抗菌、殺菌、消炎、鎮痛(痒)、美肌などなど……その名に恥じない薬効を持っています。そんなドクダミで、薬草をアルコールに漬けてその香りや薬効成分などを抽出する「ハーブティンクチャー(ハーブチンキ)」を作り、 化粧水や虫除け、虫刺され、料理など、 日々の生活やアウトドアライフに活かしてみませんか?このHow toでは、ハーブティンクチャーの作り方と、おすすめの活用方法を紹介します。普段は厄介者に見えている野草も、そのパワーを知って生活に取り入れることで、新しい発見につながるはずです!
夏にも食べられる、身近な野草や木の芽がたくさんあるのを知っていますか?春よりアクも苦みもありますが、その分、栄養価も高くなり、パワーみなぎる夏の野草たち。今回は、そんな野草だけを材料にして作る、おいしい魅惑のカレーを紹介します。見た目はいまいちですが、野草のアクも旨味になり、栄養抜群、食物繊維たっぷりで、なんともやみつきになるお味です。庭や畑の草取りや、里山で元気な草たちに出会ったら、ちょっと若葉をいただいて、ぜひ作ってみてください。草を沢山摘んだり、長時間炒めたりと、手間暇がかかるので、何人かと一緒に作るとおいしさも楽しさも倍増します。蒸し暑く、ジメジメとして過ごしにくい日々も、力強く生長する野草からパワーをいただいて、元気にすごしましょう!
スキマの植物とは、文字通り、コンクリートやアスファルトのひび割れ、ブロック塀のスキマや割れ目など、思いがけない隙間に暮らす植物のことです。珍しい、と思うかもしれませんが…… 実際は、街中の私たちの身の回りは、そんなスキマの植物であふれています。しかもかなりの種数が街のスキマには暮らしています。まずは視線を、足元のスキマに向けて歩いてみましょう。100メートルと歩かないうちに、何か緑の植物を見つけられるでしょう。その感覚を保ったまま他の道も歩いてみましょう。続々と花が見つかりませんか? 花を見つけたら、その周りにも目を巡らせてみましょう。花に昆虫が来ていませんか? もしかしたら幼虫がいて、葉っぱをかじっているかもしれません。スキマの植物は、私たちにとって一番身近な自然であり、街中の生態系の重要な要でもあるのです。身近に暮らすスキマの植物を探しに出かけましょう。
わたしたちは息をして生きています。それはつまり、常に何らかの匂い分子を吸い込んでいることを意味します。そのことに気づくか気づかないか、ポイントは私たちの意識にあります。香りや匂いに焦点を当てた散歩、アロマスケープに出かけて、嗅覚の地図を作ってみましょう。写真を撮ったり、匂いをスケッチしたり、言葉で形容したり、そのエリアを構成する匂いを探し出し記録します。複数人で一緒に歩くと、全く異なる匂いを発見するので、より興味深い発見があるでしょう。この体験を通して、嗅覚の使い方もトレーニングできます。学校では美術や音楽は習いますが、匂い香りについては学びません。嗅覚をトレーニングすると、そのまま呼吸のトレーニングにもなり、心身に良い影響をもたらすと言われます。匂いのする素材を収集して、「自然から匂いを抽出して香水を作る」と組み合わせても楽しいです。普段気づかなかった深淵な世界がじつはそこに広がっていたことに気づくでしょう。*「自然から匂いを抽出して香水を作る」:https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/153
私たちの身近に生えている野草や山菜など。天ぷらやおひたしと言った、和食として食べるイメージが多いのではないでしょうか? 古くから日本人が食してきた野草・山菜ですが、「和ハーブ」*として捉えると、料理の幅がぐっと広がります。和ハーブも、西洋ハーブと同じようにオリーブオイルやチーズ、バターとも相性がよく、洋食にも大活躍する食材になります。また、料理のレパートリーが増えれば、草摘みの楽しさも倍増します。このHow toでは、庭にいつのまにか生えてきたり、里山を歩いていると道端に生えている身近な野草や山菜を集め、バターやクリームチーズと混ぜ合わせて、「和ハーブバター」と「和ハーブチーズ」として美味しくいただく方法を紹介します。なかには、スーパーで買えるものもありますが、自然に生えているワイルドな和ハーブは、香りも味も格別です! また、自分で見つけ、丁寧に採った新鮮な食材は、特においしいく感じること間違いなしです。「野草や山菜には興味があるけど、どのように食べていいかわからない……。」「和食より洋食派。」「おしゃれに自然を楽しみたい。」という方にはおすすめの「和ハーブバター」と「和ハーブチーズ」。見るだけではなく、触って、嗅いで、味見して、身近な自然の味覚を、楽しく味わってみませんか?*和ハーブとは?日本を故郷としてこの風土で育ち、伝統的に暮らしの中に取り入れられてきた有用植物のこと。和ハーブ協会による、和ハーブの定義は「江戸時代以前から土着化している植物で、香りが強く、薬効があるもの」とされています。
自然の中を歩き、花や葉っぱなどの素材を収集して、匂いを抽出し、カンタンな香水を作りましょう。自然界には匂いがあふれています。今回はチンキ法という、古来より人類が用いてきた原始的な抽出法を用います。香りをまとうためのファッション香水を作るのではなく、そのほのかな自然の香りを楽しみます。いわゆる昔のバニラエッセンスは、天然のバニラビーンズをアルコールに浸して香りを移したものです。(茶色い液体の方です。最近の透明のものは合成香料で作られたものが多いんです。)アルコールに浸して香りを移すこの方法と要領は同じです。今回はアルコールの代わりにウォッカを使います。梅酒や果実酒を作るのとも似ています。もし台所にある食品から香りを抽出すれば、「食べられる香水」になります。レモンで作ればレモン香水となり、魚料理にシュッとひとふきするのも楽しい食卓の演出ですね。同様に、例えばペットの匂いが染み付いたぬいぐるみを素材とすれば、ペットの匂いが抽出できます。匂いがする物であればたいてい、抽出できます。色々な素材で試してみてください。子どもも大人と一緒に楽しめますので、夏休みの自由研究ネタとしてもお使いください。
だんだん気温が低くなり、空は澄み渡り、焚き火が恋しい季節になってきましたね。そんな時大人気なのが、温かい食べ物。中でも焼きいもは、焚き火とセットの定番おやつ!昔は石焼きいも売りのトラックをよく見かけましたが、最近はスーパーでも見かけます。アウトドアで気軽にチャレンジできる焼きいも、上手に作ろうとするとなかなか奥が深いもの。ちゃんと火が通っていない、思ったより甘くない、焦げてしまった、、、皆さんも苦い経験があるのではないでしょうか? 今回は、キャンプでは一般的な、ピラミッド型の焚火台を使って、美味しい焼きいもの作り方をご紹介します。さつまいもが甘くなる仕組みを理解すると、誰でも簡単に甘い焼きいもが作れるようになります!科学の視点から芋を理解して、この冬、焼きいもマスターを目指しませんか?※注意事項・調理をする際は、やけどなどに十分注意して、必ず大人と一緒に作業するようにしましょう。
たくさん運動をしたり、一所懸命勉強すると、妙に甘い物が食べたくなる時がありますね。なぜでしょうか?私たちが活動するためのエネルギー、その基本物質は糖分です。動物に限らず、それは植物も同じです。生き物のエネルギー源となる糖分、その多くは、自然界ではデンプン(炭水化物=糖質)として存在しています。デンプンを摂取するとそれを分解する消化酵素が出て、糖分に変換=糖化します。植物の種子であるお米や麦なども、発芽の瞬間に酵素を出し、自らのデンプンを分解しエネルギーに変えます。この仕組みを利用すると、いつも食べている野菜をより甘くすることが可能です。今回は、ジャム作りを通して、糖化のチカラを体験してみましょう。※注意事項・甘酒を仕込む際は水筒や魔法瓶に書かれている注意書を守って使用しましょう。・調理をする際は、やけどなどに十分注意して、必ず大人と一緒に作業しましょう。
はるか昔、生物の分類は、動物と植物のふたつに大きく分けられ(現在の分類体系はとても複雑です!)、植物はさらに、花を咲かす高等な植物・顕花(けんか)植物と、花を咲かせない下等な植物・隠花(いんか)植物に二分されていました。隠花植物は、シダ植物,コケ植物,藻類,菌類などを含みます。明治時代の日本を代表する知の巨人・南方熊楠(みなかたくまぐす)は、博物学、宗教学、民俗学など、広い分野での活躍が知られていますが、植物学、中でも粘菌をはじめとする隠花植物の研究が有名です。ぼくはきのこや粘菌が大好きなのですが、コケ、シダ、地衣類などにも興味を持っています。そう、それらの生物を、ひと言で表す便利な言葉こそ、生物学的にはほぼ死語となった「隠花植物」なのです。下等だなんてとんでもない。他の生物と同様に、地球生命が誕生して以来、進化に進化を重ねた最新鋭最先端の生物です。この連載では、毎月第4木曜日 全5回にわたり、いわゆる隠花植物の中から、コケ、シダ、きのこ、地衣類、粘菌をご紹介します。花が咲かないから地味だ、などと思っていたら大間違い。その美しいこと、愛らしいこと……。じっくり観察したら、隠花植物のとりこになること間違いなしです。【連載】隠花植物入門#1 めくるめくコケワールドを覗いてみよう!https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/113#2 不思議生物 地衣類ウオッチングに行こう!https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/121#3 粘菌生活をはじめよう!https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/130#4 きのこをとことん楽しもう!https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/137#5 シダ植物の魅力を探ろう!https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/142
はるか昔、生物の分類は、動物と植物のふたつに大きく分けられ(現在の分類体系はとても複雑です!)、植物はさらに、花を咲かす高等な植物・顕花(けんか)植物と、花を咲かせない下等な植物・隠花(いんか)植物に二分されていました。隠花植物は、シダ植物,コケ植物,藻類,菌類などを含みます。明治時代の日本を代表する知の巨人・南方熊楠(みなかたくまぐす)は、博物学、宗教学、民俗学など、広い分野での活躍が知られていますが、植物学、中でも粘菌をはじめとする隠花植物の研究が有名です。ぼくはきのこや粘菌が大好きなのですが、コケ、シダ、地衣類などにも興味を持っています。そう、それらの生物を、ひと言で表す便利な言葉こそ、生物学的にはほぼ死語となった「隠花植物」なのです。下等だなんてとんでもない。他の生物と同様に、地球生命が誕生して以来、進化に進化を重ねた最新鋭最先端の生物です。この連載では、毎月第4木曜日 全5回にわたり、いわゆる隠花植物の中から、コケ、シダ、きのこ、地衣類、粘菌をご紹介します。花が咲かないから地味だ、などと思っていたら大間違い。その美しいこと、愛らしいこと……。じっくり観察したら、隠花植物のとりこになること間違いなしです。【連載】隠花植物入門#1 めくるめくコケワールドを覗いてみよう!https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/113#2 不思議生物 地衣類ウオッチングに行こう!https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/121#3 粘菌生活をはじめよう!https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/130#4 きのこをとことん楽しもう!https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/137╲最高のアウトドアグッズがもらえるプレゼントキャンペーン実施中!╱https://gogo.wildmind.jp/campaign/201708/index.html