HOW TO

How To一覧
テーマ:植物
  • 新井文彦

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    はるか昔、生物の分類は、動物と植物のふたつに大きく分けられ(現在の分類体系はとても複雑です!)、植物はさらに、花を咲かす高等な植物・顕花(けんか)植物と、花を咲かせない下等な植物・隠花(いんか)植物に二分されていました。隠花植物は、シダ植物,コケ植物,藻類,菌類などを含みます。明治時代の日本を代表する知の巨人・南方熊楠(みなかたくまぐす)は、博物学、宗教学、民俗学など、広い分野での活躍が知られていますが、植物学、中でも粘菌をはじめとする隠花植物の研究が有名です。ぼくはきのこや粘菌が大好きなのですが、コケ、シダ、地衣類などにも興味を持っています。そう、それらの生物を、ひと言で表す便利な言葉こそ、生物学的にはほぼ死語となった「隠花植物」なのです。下等だなんてとんでもない。他の生物と同様に、地球生命が誕生して以来、進化に進化を重ねた最新鋭最先端の生物です。この連載では、毎月第4木曜日 全5回にわたり、いわゆる隠花植物の中から、コケ、シダ、きのこ、地衣類、粘菌をご紹介します。花が咲かないから地味だ、などと思っていたら大間違い。その美しいこと、愛らしいこと……。じっくり観察したら、隠花植物のとりこになること間違いなしです。

  • 自然は美しさに溢れています!自然を散歩しながら、美しいシェイプ(=形)を探し出し、造形美を見つける力をパワーアップしましょう。WILD MIND GO! GO!では、これまでも色やテクスチャーを探すHow toを紹介してきました。今回探すのは「形」です。そのなかでも「シンメトリー=対称性」と言われる特徴をもつ形を探しに、自然のなかに出かけます。ちょっと難しそうな言葉ですが、対称性とは、半分に折ってピタリと重なる線対称など、部分が重なる形の特徴のこと。動植物の名前を知らなくても大丈夫!自然界に溢れる美しい形との出会いにワクワクしませんか?「自分のネイチャーカラーパレットをつくろう!初級編」https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/39「オノマトルーペを使って自然観察をしよう!」https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/77

  • 川邊 透

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    子どもにも大人にも人気がある昆虫界のアイドル、テントウムシ。テントウムシには、とてもたくさんの種類がいます。小さなもの、大きなもの… 黒いもの、赤いもの、黄色いもの… たくさんの星(紋)があるもの、少しだけ星があるもの、星がないもの… ほかの虫を食べる肉食のもの、植物の葉を食べる草食のもの… などなど。テントウムシについての少しの知識があれば、今まで気づかなかったたくさんの種類に出会うことができます。中には、同じ種類なのにまったく違った姿をしているものや、逆に、違う種類なのにお互いそっくりな姿をしたものもいて、ゲーム感覚で種類調べを楽しむこともできます。さあ、身近に見られる小さな妖精、テントウムシの世界をエンジョイしましょう!(このHowtoは、それぞれのSTEPを違う日におこなうこともできます。)

  • このHow toは、あなたの身長から地面へ着陸して、地上を探検する小さな冒険です。(実際には飛び降りません!)この冒険を通して自然を眺めると、私たちの視線は、見ているようで実は見ていない、習慣的な見方をしていることを体験的に理解します。例えば一段高い所に上がると、視線の変化でいつもの風景が新鮮に見えるようになります。つまり、視点を変えることで、見過ごしていたものを注目できるのです。習慣的な見方を開放すると、ちょっと新鮮な世界が開けます。探検したい場所はあなた次第。マイクロスカイダイビングにでかけましょう!

  • 村上友和

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    5月のゴールデンウィーク頃から高尾山の登山道を歩いていると、ところどころに葉っぱが丸められた巻物のようなものが落ちています。しっかりと巻かれた、大きさ2cmから4cmくらいこの葉巻は、いったい誰のしわざでしょう?実は、「オトシブミ」という甲虫が、卵を守るために作った葉っぱのゆりかごで、中には卵が1つ産み付けられています。オトシブミの名前は「落とし文」が由来です。その昔、人々は大きな声では言いにくいことを巻物にして道に落としていました。ラブレターも同じように落とされていたようです。オトシブミが落とす葉巻が、その巻物にそっくりだったため、こんなにロマンチックな名前がつきました。葉巻をつくるオトシブミの仲間は日本に30種類いて、北海道、本州、四国、九州など、幅広く分布しています。このHow toでは、高尾山の登山道をゆっくり歩きながら、この葉巻をつくった張本人である「オトシブミ」を探す方法を紹介します。

  • 宮原 悠

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    キャンプなどのアウトドアシーンで、どんな灯りを使っていますか?最近はLEDのランタンが増えてきましたが、雰囲気があるのはやっぱり昔ながらのオイルランタンではないでしょうか。その燃料、多くはホワイトガソリンなどの石油燃料です。では、こうした石油燃料がない大昔はどうやって灯りをとっていたのでしょうか。江戸時代には自然から抽出した油に芯を立て、灯りをともしていたと言われます。その原料は、椿、菜種、エゴマなど植物の種子が用いられ、庶民はより簡単に油が取れる魚油(イワシなど)を使っていたそうです。今回のHow toは、身近な種子を使い、煮出し法という原始的なやり方で油を取り出し、オイルランプを作る方法をご紹介します。

  • 川口拓

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    焚き火を前にしたくつろぎ方、座り方は沢山あります。お気に入りのフォールディングチェアーを持っていくのもすごく快適ですし、地面に直接腰をおろすのも、気分をワイルドにしてくれます。そんなレパートリーの中に、今回ご紹介する「自作焚き火ベンチ」を加えてみては如何でしょう?今回御紹介する作り方は、あえて「ナイフ一本」にこだわってみました。そして作り方の過程に、色んなテクニックを詰め込んでみたので、練習にもなります。多少時間と労力がかかりますので、のんびりと、自然を満喫しながら作ってみましょう。自分で作ったベンチに座り、焚き火に当たりながらコーヒーを飲むひと時は格別ですよ。長時間、焚き火の前に、快適に座っていられます。特に寒いときなどは、直火を低く設けることで足元から腰周り、頭まで、全身に焚き火の熱が伝わりますよ。ぜひお試し下さい。【連載】ブッシュクラフト入門#1 ペグ作りで覚えるナイフの使い方https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/86#2 タープと2種類のロープワークでつくるシェルターhttps://gogo.wildmind.jp/feed/howto/87#3 フォックスウォークで地球と歩こうhttps://gogo.wildmind.jp/feed/howto/90#4 トラッキングベーシックhttps://gogo.wildmind.jp/feed/howto/96#5 ナイフ一本で挑戦!快適な焚き火ベンチをつくろうhttps://gogo.wildmind.jp/feed/howto/103#6 マルチに使える薬草ミストを仕込もう!https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/117

  • 私たち日本人が愛してやまない、春の風物詩、桜。今年は、満開の桜の花を眺めるだけでなく、花びらに触れて、香りを感じて、そして味覚で楽しんでみませんか?五感いっぱいに春を感じられる「桜の塩漬け」作りに、WILD MIND GO! GO! 編集部が挑戦しました!

  • 藤原祥弘

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    暖かい春の日に河川敷に出かけると、ビニール袋とスコップを持った人が何やら収穫しているのを目にします。彼らが楽しんでいるのが「草摘み」。食べられる野草を、原っぱのなかかから探し出しているのです。野草といっても伸びたばかりの新芽は売られている野菜に負けない風味。「野趣あふれる」とはまさにこのこと。摘んだ草をちょっとずつかじりながら、どんな料理に仕立てようかと考えるのは、草摘みをする人だけが知る楽しみです。草摘みに適しているのは、しっかりとした土の土手。適度に草刈りがされている河川敷なら、散歩のついでに目を光らせるだけで、何種類もの食べられる草を見つけられるでしょう。【連載】野生児育成計画#1 大潮の夜を探検! 真夜中の磯遊びhttps://gogo.wildmind.jp/feed/howto/67#2 「水切り」と「遠投」をマスターせよ!https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/79#3 木の枝からパチンコを作る!https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/93#4 焚き火を使って「干し肉」を作る!https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/97#5 春の小川で「草摘み」に挑戦!https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/100#6 潮干狩りで狩猟採集生活にデビュー!https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/102#7 空き缶でウッドガスストーブを作る!https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/112#8 五寸釘を七輪で熱してナイフを作る!https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/118

  • 季節がめぐる1年を、なんとなく無意識に過ごしていませんか? 日本は、世界の他の国と比べると「四季」がとてもはっきりある特別な地域。特に、冬から春にかけての季節の変化は劇的にやって来ます。今年はいつも以上に、「春の訪れ」を意識して過ごしてみませんか? 喜びに満ち溢れた時間が待っているはず。さぁ、春を探しに出かけましょう!【連載】発見せよ! #1 厳冬対策!花と昆虫の最強タッグ! https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/73#2 落ち葉の秘密とハガキ作り https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/74#3 冬に楽しい!水辺に浮かぶ水鳥の不思議 https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/84#4 冬芽ウォッチング http://gogo.wildmind.jp/feed/howto/88#5 春はどこからやってくる?https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/98

  • 藤原祥弘

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    人間は昔も今も、食物の保存に工夫をこらしています。例えば、誰の家にでもある冷蔵庫。これは温度を下げることによって雑菌の繁殖を抑え、食物を腐りづらくする道具です。それでは、冷蔵庫がない時代は食物をどのように保存していたのでしょうか? 方法はいくつかありますが、野外活動を楽しみながら実践できるのが、食物に塩分を加えて、燻製して干し上げる方法です。細菌が食物を分解するには水分と適度な温度が必要です。冷蔵庫はこの条件から「適度な温度」を奪うことで菌の繁殖を抑えます。塩分を加えて煙でいぶして干すのも菌の繁殖しにくい状況を作るため。食物から水分を抜き、煙のなかに含まれる雑菌の活動を妨げる物質を加えることで菌の繁殖を抑えるのです。燻して干すのは誰でも手軽にできる保存食の作り方。狩猟採集の時代から伝わる保存食作りに挑戦してみましょう。【連載】野生児育成計画#1 大潮の夜を探検! 真夜中の磯遊びhttps://gogo.wildmind.jp/feed/howto/67#2 「水切り」と「遠投」をマスターせよ!https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/79#3 木の枝からパチンコを作る!https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/93#4 焚き火を使って「干し肉」を作る!https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/97#5 春の小川で「草摘み」に挑戦!https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/100#6 潮干狩りで狩猟採集生活にデビュー!https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/102#7 空き缶でウッドガスストーブを作る!https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/112#8 五寸釘を七輪で熱してナイフを作る!https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/118

  • 新井文彦

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    きのこ、と聞くと食べ物だと思う人がけっこう多いのではないかと思います。スーパーマーケットへ行けば、シイタケやエノキタケなど、たくさんのおいしいきのこが売られていますし、それより何より、今まできのこを食べたことがない人は、きっといないでしょう。ですから、間違って食べてしまった場合、いろいろな中毒症状が出たり、ときには死んでしまうことすらある毒きのこは、人間に害を及ぼすものとして、ある意味、忌み嫌われている存在かもしれません。しかし、少しだけ見方を変えて、きのこを食べ物ではなく、例えば野に咲く花のように、自然の中で生きている生物として観察してみたらどうでしょうか?じっくり見てみると、きのこは、色も、形も、大きさも、本当に多種多様で、見れば見るほど、知れば知るほど、本当に興味深い生物なのです。たとえ人を殺すほどの猛毒を持っているきのこでも、観察するだけならまったく問題はありません。美しい毒きのこもあるし、かわいい毒きのこだってあります。さあ、いろいろなきのこを探しに出かけてみませんか?

  • 葉っぱを太陽にかざしてみると、筋状や網目状の模様が見えます。これが「葉脈」です。葉脈は、茎から水分を運ぶための通り道、また葉で出来た養分を茎へ運ぶ通り道でもあります。WILD MIND GO! GO! 編集部が、台所にある家庭用品で葉脈標本作りに挑戦しました。肌寒い冬ならではの室内アクティビティ「葉脈標本作り」、ぜひ皆さんも身近にある葉っぱを採集してトライしてみませんか? *注意・火や薬物を使うので、子どもは大人と一緒に体験しましょう。

  • 藤原祥弘

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    パチンコは数十年前から日本に伝わる猟具。最近は玩具店などで見かけることが少なくなりましたが、以前はどんな男の子も一度は手にとる一般的な遊び道具でした。日本では法律によって鳥獣を獲ることを規制されていますが、東南アジアや太平洋諸国では、今も毎日のおかずの調達に活躍しています。国によっては子供だけなく、大人やおばさんが首にさげている場所も……。狙った場所に命中させられるようになるには、ちょっとした練習が必要。才能や運動神経はもちろん影響するものの、運動が苦手な人でも練習次第で百発百中の腕前になれることも道具としての魅力です。自分の身体だけでは生み出せない力を、簡単な工作によって手に入れられること、自分が作った道具と相談しながら、自分の体になじませることを学べるのもパチンコの魅力のひとつです。【連載】野生児育成計画#1 大潮の夜を探検! 真夜中の磯遊びhttps://gogo.wildmind.jp/feed/howto/67#2 「水切り」と「遠投」をマスターせよ!https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/79#3 木の枝からパチンコを作る!https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/93#4 焚き火を使って「干し肉」を作る!https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/97#5 春の小川で「草摘み」に挑戦!https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/100#6 潮干狩りで狩猟採集生活にデビュー!https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/102#7 空き缶でウッドガスストーブを作る!https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/112#8 五寸釘を七輪で熱してナイフを作る!https://gogo.wildmind.jp/feed/howto/118

  • 普段より視点をズームインして、自然物の表層を撮影します。不思議なテクスチャーや想像以上の凹凸など画像が集まったら、自分なりの「オノマトペ」(擬態語)をつけます。「ガサガサ」や「つるつる」など一般的なオノマトペではなく、自分が表層を発見した時の第一印象、触ったときの温度や触感も思い出しながら、その感動をうまく表す独自のオノマトペを考えます。これだ!と思う1つのオノマトペに絞ったら、投稿し、他の人の投稿と見比べて楽しみましょう。このHow toでは、自然から受けた感動を独自の言葉にすることで、観察することに自分自身がもっと繊細になり、他の人により強い印象をもって伝えられるようになることで、新たな自然への眼差しを生み出します。注:語彙解説表層(英語:サーフェイス)物体の表面のこと。自然物では、皮膚、樹皮といった表に出て外部と接している部分がそれにあたる。造形表現では質感(テクスチャー)と共に、物の状態を示す重要な要素として扱われる。人は色情報以外に表層(凹凸の大小)から生命力の状態を感じ取っている。人工物の造形は、表層まで作り込まないと存在として「らしさ」や「魅力」が出ない。